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中国
【新エネルギー】

香港企業が寧夏自治区でテンサイによるバイオエタノールの工業化を実現 (08/04/09)
2008/4/10
中国【新エネルギー】

 香港和宝国際控股(持ち株)有限公司は2年前から寧夏自治区においてテンサイ由来のバイオエタノール事業を展開しており、最近技術面で大きな成果を上げている。

 香港和宝国際は2006年、寧夏自治区銀川にバイオエタノールのモデル生産基地を設け、バイオテクノロジーを応用した、非穀物系原料を利用する低コストのバイオエタノール生産技術の開発で大きな成果を上げている。

 香港和宝国際の生物活性抽出法による非穀物系エタノール生産技術(BAPP-FA)は世界をリードしている。この技術は、投資額が小さく、コストが低く、アルコールの抽出率が高いのが特長であり、しかも、汚染物の排出も少ない高度な技術である。副産物も多く、生産過程から排出する二酸化炭素は飲料メーカーに売ることが出来、また、残渣は飼料として直接利用したり、パルプの原料や生分解性樹脂に容易に加工したりすることが出来る。アルコール廃液は希釈材料として反復利用が可能であり、メタン発酵ガス生産用の補充の熱源とすることも出来る。メタン発酵ガス生産後のスラリーは肥料に加工することが可能である。政府の循環経済戦略及び環境保護政策に適合しているだけでなく、汚染物処理コストも大幅に引き下げることが出来るのである。

 もとより、テンサイを原料とするバイオエタノール生産は経済効果も大きい。テンサイ価格をトン当たり320元とし、1ムー当たりの平均生産量を4トンとして試算すると、農民は限界的農地から1ムー当たり1,200元余りの収益を上げることが出来る。この収益は他の作物を栽培する場合の2倍以上に当たる。

 香港和宝国際は同技術の普及にも取り組んでいる。同社は黒龍江省でアルコール関連企業の買収や拡張を進めて、非穀物系バイオエタノールの生産規模を3年以内に50万トンにするよう計画している。

 (環球能源網 4月9日)