四川大地震を受けて、国家発展改革委員会(NDRC)は先頃、「水力発電事業の防震・耐震対策関連要請に関する通達」を出すとともに、水力発電事業に対する地震の影響につき、調査分析、安全評価、震災後の復旧などの配置を進め、水力発電の建設と管理において耐震対策を強化するよう求めた。

　同通達によると、各発電集団公司は、震災地域内の所轄の水力発電所の検査を逐一進め被害状況を審らかにして、ダム等の安全性を改めて見積もるとともに、適切な処理や復旧措置を研究、策定することが求められる。また、震災地域以外の水力発電所についても、耐震安全検査を行って、耐震安全基準を見直さなければならない。特に重点流域や重要水力発電所は、予備電源や通信など緊急災害対応能力の整備を強化し、地震災害緊急対応案を策定して、対応能力を高めることが求められる。

　中小型水力発電所については、関係する省・自治区・直轄市の発展改革委員会は、その被災状況を明らかにして、処理、復旧、再建の具体的な計画案を提出しなければならない。また、大きな被害を受けて再建を要する中小水力発電所群については、新しい状況及び要請に基づいて計画を見直し、十分な研究と実証を経た上で再建案を確定するものとする。

　水電水利規画設計総院は、水力発電建設における耐震のノウハウを総括して、水力発電工程防震耐震設計規範及び工程建設基準をさらに完備する。特に、西南地区における大中型水力発電所の新規建設事業については防震耐震専門研究や設計等を一層厳格化するよう、同通達は求めている。

　（国家発展改革委員会ウェブサイト 5月22日）