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中国
【新エネルギー】

リチウム電池、太陽電池、風力発電…新エネルギー産業基地として発展する天津 (08/08/29)
2008/9/1
中国【新エネルギー】

 天津市経済委員会によると、研究開発の強化、産学研の緊密な共同、科学技術型中小企業に対する支援といった政策が効果を上げ、天津は新エネルギー産業集積地として大きな発展を遂げている。

 特に天津のリチウム電池生産は中国最大。力神公司は年産1億個以上の各種リチウム電池生産力を誇り、現在第5期拡充建設が進められている。最終的に生産能力は年産5.7億個になるだろう。また、リチウム電池関連材料の開発や産業化も展開されており、中でも巴莫公司は、リチウム電池の正極材料の生産量では中国最大であり、中国初の輸出も実現している。また、天津金牛電源材料有限責任公司は年産1,000トンのリチウム電池電解液の産業化拠点を完成させている。

 太陽電池でも天津は大きな進展を遂げている。天津の科学技術要員は薄膜電池の研究を重点的に進めており、中でも新世代アモルファス・微結晶積層型シリコン技術は世界先端水準に近づいている。また、天津津能公司は5MWのアモルファスシリコン薄膜電池の生産ラインを完成し、2010年にはガラス基板太陽電池の生産規模を100MWに拡大する。さらに、南開大学と保税区投資公司の共同出資による泰陽光電科技公司が発足した。同公司は科学技術革新専門基金の支援を得て、Cis薄膜太陽電池の研究を進め、中国初の0.3MW中間試験生産ラインを完成している。南開大学は他にも、企業と提携して、浜海新区に1MWのアモルファス・微結晶積層型シリコン電池の産業化拠点を建設している。2008年末には完成する予定。

 風力発電産業は外資を中心に規模を備えつつある。デンマーク、スペイン、インド、ドイツの著名企業や中国の東方タービン、広東の明陽など国内外の風力発電企業が結集し、中国の新規風力発電設備容量及び累計設備容量に占める天津の比率は4年連続で40%を超える。2007年の天津市の風力発電製品売上高は約100億元に上った。

 (新華網 8月29日)