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中国
【石油・天然ガス】

CNPCがミャンマー近海ガス田の天然ガス供給量獲得 中緬エネルギールートがさらに拡大 (07/09/14)
2007/11/22
中国【石油・天然ガス】

 中国石油天然ガス(CNPC)は、インド、バングラデシュ、タイ等の石油企業との競争に勝って、ミャンマー近海ガス田A-1鉱区とA-3鉱区の天然ガス供給量を獲得した。この鉱区の埋蔵量は5.7〜10億立方フィートに達すると見込まれる。業界筋によると、このガス田からの供給が実施に移されると、CNPCは西南地区への強力なガス供給源を確保するだけでなく、中露天然ガスパイプラインをめぐる交渉においても有利に立つことが出来る。

 今回の2つの鉱区の天然ガス供給をめぐっては、インド、バングラデシュ、タイ等の石油企業との間で熾烈な争奪戦が展開された。昨年3月、インドとミャンマーはいったん了解覚書に調印していた。インドのGAIL社は詳細な事業化可能性調査を完了し、ミャンマーからバングラデシュを経てインドに到る地上パイプライン建設を計画していたが、その後、バングラデシュが自国の領土の使用を拒否したため、計画は頓挫した。2006年8月、ミャンマーは改めて、パイプラインによる2鉱区の日量1,580万m3の天然ガス輸出に対する入札を行ったが、希望の落札価格に達しなかったこともあり、10月にはパイプラインによる輸送から年間350万トンのLNG販売に方針を変更し、改めて入札を行った。GAIL社は再度応札したものの、結局、ミャンマーは最終的に2鉱区の天然ガスをパイプラインによって中国に販売することになった。

 ミャンマーは世界第10位の天然ガス埋蔵国であり、2005〜2006年度だけでも114.5億m3の天然ガスを産出した。CNPCが今回獲得したガス源はラカイン州沖の海上ガス田であり、韓国の大宇、インドのONGC Videsh並びにGAILとの共有になる。

 CNPCは今年1月にミャンマーエネルギー省と契約して、ミャンマー西部外海の深海鉱区AD-1、AD-6及びAD-8において原油と天然ガスの探鉱を進めている。また、今回CNPCが獲得したA-1鉱区とA-3鉱区の天然ガスによって中緬天然ガスパイプラインのガス供給源はますます強固なものになる。

 さらに、今後2、3年内にミャンマーからの天然ガス輸入が順調に進展すれば、トルクメニスタンとの天然ガス供給契約と合わせて、ロシアに対する圧力となることは間違いない。

(中国石化新聞網 9月14日)