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【新エネルギー】

中国国家能源局が数十万kW規模の太陽光発電所建設を計画 (09/05/14)
2009/5/15
中国【新エネルギー】

 国家能源局は規模数十万kWに上る太陽光発電所の建設を計画している。国家能源局新エネルギー・再生可能エネルギー司新エネルギー処の梁志鵬処長が12日に開幕した「第4回再生可能エネルギー投融資フォーラム」において明らかにした。中国の太陽光関連企業の生産能力過剰問題解決が期待される。

 国家能源局は今年3月、甘粛省敦煌の電力網連携型10MW太陽光発電所建設事業の特許経営権につき公開入札を行ったが、応札した18社の売電価格のほとんどは1.5元/kWh以下で、中でも国投電力とYingli Green Energy Holding Company(YGE)によるコンソーシアムの入札価格は0.69元/kWhであった。梁志鵬処長は、1.5元/kWh以下の価格はすでに現実性を帯びており、中国は適正規模の太陽光発電の加速的発展段階に達していると表明した。

 中国の2007年の太陽光電池生産量は約1,200万kWで、世界最大であるが、製品の大部分は輸出用である。中国国内の太陽光発電市場は発電コストが高いため頭打ちであり、2007年の太陽光発電システム設置容量はわずか20MWに過ぎなかった。しかし、金融危機に伴う原材料価格の大幅な下落で、太陽光発電のコストは2元/kWh以下に下がった。一方、中国の太陽光電池の大量の生産能力は国内の販路を求めており、そのこともまた中国の太陽光発電市場の発展にとって現実的な条件になっている。

 国家能源局が起草作業を進めている新エネルギー振興計画の中でも、今後3年間の太陽光発電市場の具体的な目標や政策提言が盛り込まれているとのことである。梁志鵬処長はその詳細について明らかにしなかったが、新エネルギー振興計画の太陽光発電設備容量の目標値は「再生可能エネルギー中長期発展計画」の目標よりも大幅に引き上げられることになると表明した。

 (経済観察網 5月14日)