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【新エネルギー】

風力発電のコスト計算には系統連系コストが未だに考慮されず (11/09/16)
2011/9/22
中国【新エネルギー】

 アモイ大学中国エネルギー経済研究センターの林伯強主任は9月16日、ダボスフォーラムにおいて、風力発電のコスト計算には系統連系過程で生じるコストが未だに考慮に入っていないと指摘した。

 コスト面の制約のため、新エネルギーに向けた中国のエネルギー構造調整は極めて緩慢である。新エネルギーの中で最もポテンシャルがあると見なされているのは風力と太陽エネルギーであり、両者はいずれもクリーンな再生可能エネルギーであるが、現段階では風力発電の方が可能性は大きいようである。

 ここ数年、風力発電の規模は急速に拡大し、コストも低下した。科学技術のイノベーションによって風力発電のコストはますます低くなり、在来型エネルギーに近付くという楽観的な見方もある。しかし、林主任は、現在風力発電のコスト計算は発電コストだけで、系統連系過程のコストは考慮されていないと指摘する。電力系統のコストを考慮に入れると、今後発展すればするほど、風力発電コスト低減の速度はますます遅くなり、一方、系統連系過程で生じるコストはますます高くなる。風力発電やソーラー発電のような発電方式には大きな不安定性が付きまとい、電力グリッドに送る場合の要件が高く、極めて大きなコストが生じる。風力発電がますます拡大するにつれて、電力グリッドのコストを考慮せざるを得なくなり、この面でのコストが風力発電の発展に及ぼす制約はますます顕著になる。技術進歩によってこの問題の解決を図るのは相当困難である。

 (新華網 9月16日)