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【新エネルギー】

中国は風力発電大国から風力発電強国への転換を加速せよ (11/09/26)
2011/9/30
中国【新エネルギー】

 9月24日、南京で開かれた2011年第3回世界非系統連系風力発電とエネルギー大会の開幕式において、中国工程院院士、中国エネルギー学会会長、元清華大学副学長の倪維斗氏は、第12次5ヵ年規画期は中国の風力発電産業の発展にとってターニングポイントになり、中国は風力発電大国から風力発電強国への転換を加速しなければならないと提唱し、第12次5ヵ年規画において次のいくつかの転換を実現しなければならないと述べた。

 (1) 設備容量から発電量への転換。現在中国と米国の風力発電設備容量はほぼ同じでいずれも4,000万kW余りであるが、中国の発電量が500億kWhであるのに対し、米国は900億kWhに達している。これはシステムの格差であり、今後は発電の概念を重視しなければならない。

 (2) 生産量から品質への転換。2010年の中国の風力発電設備生産能力は3,500万kWに達しているが、全体的な品質は満足のできるものではない。今後は生産量から品質へのグレードアップを実現するよう努力する必要がある。

 (3) 風力発電開発から総合計画への転換。風力発電所の立地、風力の予測や指令、電力の消化、送電等の面から全体的に考慮して全体計画を策定した上で、風力発電所の建設を検討しなければならない。風があれば風力発電所を建設するというわけにはいかない。

 (4) 技術の踏襲から真の自主開発への転換。技術と研究開発に追いついて、風力発電の最先端を押さえる必要がある。さもないと新興産業がローエンドに陥る危険がある。風力発電機のブレードが長くなればなるほど、柔軟性の設計やカーボンファイバー材料の開発が必要になる。また、オンラインモニタリングや最適なシステム運転を完備しなければならない。

 (5) 従来は大型電力網に系統連系して送電することのみを考慮していたが、これからは非系統連系や電力グリッドの協同、分散型電力グリッド(マイクロ電力グリッド)、需要側管理やその他のエネルギー(ガスタービン、ガス・風力発電ハイブリッドなど)との協同を考慮し、蓄エネルギーシステムを発展させて、風力発電をより良く運用しなければならない。


 (新華網 9月26日)