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【新エネルギー】

中国風力発電の産業評価体系確立が提唱 (11/10/20)
2011/10/27
中国【新エネルギー】

 10月20日、中国再生可能エネルギー学会風力専門委員会とヴェスタス風力技術中国有限公司は《中国風力発電評価体系研究報告》を発表し、産業評価体系を確立して自律的、規範的な産業発展を強化するよう提唱した。国家能源局新エネルギー・再生可能エネルギー発展司の梁志鵬副司長は発表会において、中国の風力発電産業は急速に発展しているが、外国企業との間に技術、信頼性や開発水準の格差が依然あると指摘した。中国の風力発電機の低価格も性能と品質に問題をもたらしている。

 《中国風力発電評価体系研究報告》は、中国の風力発電発展をめぐる問題として、製品の研究開発能力の不足、生産過程における品質保証の不備、風力発電機性能の不安定、低い系統連系への適応性、運営維持や技術サービス能力の不足、少ない風力発電所のフル運転時間数、産業標準体系や検査認証体系の不備、単純な価格競争によってもたらされる「安かろう、悪かろう」のリスクなどを挙げている。

 同研究報告の内容には、風力発電機技術評価標準、風力発電機メーカー評価標準、風力発電所評価標準、風力発電所事業後評価標準、陸上風力発電公開入札評価標準、海上風力発電公開入札評価標準が盛り込まれている。

 風力発電事業の公開入札について、同研究報告は、中国はこれまで「価格」に最も大きい比重を置いてきたが、市場発展の段階に応じ、実際の状況に基づいて調整すべきと指摘し、価格が一定水準に下がった後はメーカーの技術能力や経験、製品の性能、信頼性の比重を大きくすべきであるとしている。

 また、海上風力発電については、同研究報告は、リスクも十分に重視すべきと警告し、「開発業者は事業を落札するために電力価格を下げてはならない。メーカーは契約を取るために品質を軽視してはならない。国は相応のモデルや開発手順を示して、未成熟の技術の盲目的な事業化を防止すべきだ」としている。

 (新世紀−財新網 10月20日)