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中国
【新エネルギー】

2050年までの中国の風力発電累計投資が12兆元に (11/10/20)
2011/10/27
中国【新エネルギー】

 国家発展改革委員会エネルギー研究所の王中穎副所長は《中国風力発電発展ロードマップ2050》発表会において、中国の風力発電設備容量が2020年に2億kW、2030年に4億kW、2050年には10億kWとなり、2020年には電力需要のうち風力発電が5%を賄い、2030年には8%、2050年には17%を賄うとの予想を示した。また、同レポートによると、2011〜2050年に風力発電開発によってもたらされる累計投資は12兆元に達する。風力発電技術の進歩と開発規模の拡大、そして石炭火力発電コストの増加により、2020年には中国の陸上風力発電コストは石炭火力発電並みになる。

 2020年頃には、陸上風力発電の電力価格は脱硫石炭火力発電標準電力価格と同じ水準に下がる。風力発電への系統連系電力価格補助金は、今後10年間、徐々に上昇した後で徐々に下がる。2015年頃がピークになる。2011〜2020年の風力発電系統連系電力価格補助金は2,100億元を要する。2020年以降、補助金は主に海上風力発電に当てられることになる。同レポートによると、鋼材や銅などの原材料価格の上昇や風力発電技術標準の引き上げによるコスト増を考慮しても、風力発電機価格には10〜20%下がる余地がある。人件費や施工価格の上昇を考慮に入れたとしても、キロワット当たりの陸上風力発電開発投資は、2020年には7,500元、2030年には7,200元、2050年には7,000元に下がる。一方、海上風力発電開発投資は、2020年には14,000元、2030年には12,000元、2050年には10,000元に下がる。

 また、同報告による未来の風力発電発展の部署は次のようになる。2020年までは陸上風力発電を主としつつ、海上風力発電のモデルプロジェクトを展開する。2021〜2030年には陸上風力発電と近海風力発電の発展を並行して進めるとともに、遠海風力発電のモデルプロジェクトを展開する。2031〜2050年は東部・中部・西部の陸上風力発電並びに近海・遠海風力発電の全面的な発展を実現する。2030年以降には、蓄エネルギー、スマートグリッドやその他の先進的電力系統技術の普遍的な応用によって、風力発電の系統連系と電力消化の問題を根本的に解決する。

 (中国能源網 10月20日)