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【新エネルギー】

「ロードマップ」が描く中国風力発電産業の未来の青写真 (11/11/09)
2011/11/18
中国【新エネルギー】

 「中国の風力発電設備容量は2020年には2億kW、2030年には4億kW、そして2050年には10億kWとなり、国内電力需要の17%を賄う。2020年には中国の風力発電電力価格は石炭火力発電を下回り、現行の風力発電助成政策は逐次撤廃される」。2011年北京国際風力大会において、中国初の《風力発電発展ロードマップ2050》が発表された。同ロードマップは中国風力発電産業の未来の青写真を描いている。

 このロードマップが人々を奮起させたのに対し、世界風力大会において発表された《中国風力発電評価体系研究報告》は冷や水を浴びせるものになった。同報告は中国の風力発電の発展において存在する様々な問題を指摘している。製品研究開発能力の不足、生産過程における品質保証の不備、風力発電機の性能の不安定、低い系統連系適応性、保守と技術サービスの遅れ、少ない風力発電所のフル運転時間数、整った産業標準体系や検査認証体系の欠如、単純な価格競争によってもたらされる「低価格・低品質」のリスクなどである。

 発展には潜在リスクが常に地雷のようにつきまとう。風力発電設備容量世界一になった中国は、急すぎる発展に起因する一連の問題に直面せざるを得ない。スピードから安定へ、「大」から「強」へといかにして転換するかが当面の風力発電発展の課題である。

 (中国能源網 11月9日)