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【新エネルギー】

ペトロチャイナの浙江省バイオエタノールプロジェクトが順調に進展 (12/01/13)
2012/1/18
中国【新エネルギー】

 中国石油天然ガス (PetroChina)のバイオエタノールプロジェクト準備作業は順調に進展している。

 同プロジェクトはPetroChinaの第12次5ヵ年規画・バイオマスエネルギー発展計画事業の一つであり、キャッサバを原料としてエタノールを生産する。プロジェクトは2期に分け、第1期は年産30万トン、第2期は50万トンのエタノールプラントを建設する計画であるが、第2期については、原料基地の建設や浙江省のエタノールガソリン運営状況に応じて適宜建設を進める。総投資額42億元、立地先は普陀区六横島棕櫚湾、敷地面積は約72ヘクタール。環境評価も国家環境保護総局の承認を得ており、着工条件がほぼ備わっている。

 2015年に中国の石油不足が1.5億トン以上に達するところから、バイオテクノロジーの利用や再生資源による石油代替がエネルギー開発の主要な方向性になっている。中国の他の多くの地区でもエタノール事業開発に着手されている。浙江省の本プロジェクトはPetroChinaと浙江華立集団の共同によるもの。六横島が選ばれたのは、棕櫚湾の水深条件が良好で、国際航路に隣接し、大規模物流が便利だからである。同プロジェクトが中国国内の他のエタノールプロジェクトと異なる点は、カンボジアやインドネシアのキャッサバを原料とする非穀物系エタノールプロジェクトであること。3トンのキャッサバから1トンのエタノール燃料を生産することが可能であり、生産過程から生じる廃棄物もボイラーの燃料とすることができる。環境問題を解決するのみならず、生産コストを下げることもできる。

 浙江華立集団は十分な原料を確保するため、海南や広西にキャッサバモデル栽培基地を建設するとともに、インドネシアやカンボジアでも栽培基地の開発を進めている。本プロジェクトの製品の販路は浙江省である。

 (舟山日報 1月13日)