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中国
【エネルギー全般・政治経済】

石炭と電力の複合経営により現れ始めた石炭と電力の矛盾解消効果 (12/12/31)
2013/1/11
中国【エネルギー全般・政治経済】

 2013年より中国は発電用石炭価格の二重制を撤廃し、石炭企業と電力企業が売買価格を自主的に確定することになるが、中国五大電力集団と一部の地方企業はすでに石炭生産分野に率先して参入し、発電用石炭の自給率を高め、初歩的な効果を上げている。

 中国の発電用石炭の供給はこれまで重点石炭と市場石炭の二重価格制が実施されてきたが、同時に石炭価格の高騰や国の統制する相対的に低い電力価格等の要因が相俟って、多くの火力発電企業は長らく赤字状態にあり、借金経営を余儀なくされ、そのため、「石炭と電力の争い」の局面が生じていた。そして、中国は石炭と電力の矛盾を解消するため、石炭と電力の複合経営を模索した。

 五大電力集団が発表した2011年の収入状況を見ると、石炭はすでに集団の新しい増益材料になっている。五大力集団が支配する石炭生産能力は、2011年には合計2.26億トンに達し、石炭自給率は平均25%前後になった。石炭生産大省である山西省も2012年7月に政策を打ち出し、石炭企業と電力企業が資本金の注入や株式交換等の方式によって相互の株式を持ち合うことや、支配や資産再編によって新たな石炭電力複合経営企業の登記設立を行うことを奨励して、合理的な発電用石炭価格の仕組みを形成するよう推奨している。

 現在山西省の電力企業33社のうち22社が石炭と電力の複合経営を実施し、5社が石炭企業と長期石炭売買契約を結んでいる。山西省の20万kW規模以上の火力発電企業は1〜9月に14.7億元の赤字を計上したが、赤字額は前年同期より10億元下がった。黒字企業9社はいずれも石炭と電力の複合経営を実施している企業であった。

 ●沢電力は2年連続の赤字で市場撤退のリスクに直面していたが、大同煤鉱集団に再編後は収益状況が急速に好転し、2012年は3,000万元の黒字を実現する見込みである●沢電力の王一峰会長秘書によると、双方の戦略協力によって「ウィン・ウィン」を実現し、市場撤退のリスクを回避しただけでなく●沢電力の新規建設事業を活性化することも出来た。専門家によると、石炭と電力の複合経営成功の秘訣は、石炭の取引コストと石炭価格を引き下げて、電力に利益をもたらすことにある。

 (煤炭網 12月31日)

 ●…サンズイに「章」