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【省エネ・環境】

中国の低炭素市場は2015年には6兆元規模に (03/06/08)
2013/6/17
中国【省エネ・環境】

 中国国家発展改革委員会の解振華副主任は6月8日、2013年成都《FORTUNE》グローバルフォーラムの「企業リスクと気候変動」と題する討論会において、中国政府が確定した2020年の炭素強度の大幅な引き下げなど省エネ・排出削減目標をもとに考えると、2015年までに低炭素や省エネ等の分野において中国には6兆元もの巨大市場が生まれると述べた。

 解振華副主任は、政府は財政・租税、金融、価格などの手段を講じて、企業がイノベーションを進め新たな市場領域を開拓するよう誘導する。企業は数兆元の市場に魅せられて新たな市場の確保を図ることになり、新たな新興産業が派生する。

 6月18日には中国初の炭素取引市場が深センで始動する。試験期間において「大口炭素排出源」の製造企業350社と大型公共建築物が炭素排出権取引システムに組み込まれる。解振華副主任によると、深センの炭素取引価格は市場による決定方式を採る。

 また、解振華副主任は「地球の気温上昇を2℃以内に抑制するという目標を考慮すると、従来の技術ではその要請を満たすのに不十分であり、新たな技術革命と国際協力が必要だ」と述べた。炭素排出権取引によって企業が技術革新や市場開拓に前向きになるよう刺激することが出来る。

 解振華副主任は、欧州の省エネ・排出削減推進原動力が不十分な原因は初期の炭素排出枠が多すぎたため、企業がイノベーションの活力を失ったためであるとの見方を示した。また、同氏は、米国は実際には中国のような政府主導の強制的な排出削減過程を経てきたと指摘し、政府の推進は企業の抵抗力に直面したが、逆に実際の執行においては多くの領域でイノベーションを刺激したとし、「非常に多くの環境配慮型ホテルなどはこうした圧力によって誕生したものだ」と述べた。

 (中国新聞網 6月9日)