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環境保護部環境規画研究院とエネルギー基金会が共同でまとめたレポート《石炭環境外部コストの試算及び内部化方案の研究》が北京で発表された。同報告書によると、中国の石炭環境外部コストは極めて大きく、2010年の総コストは5,555億元に上った。これは同年の全国公共財政における環境保護支出の2.3倍に相当する。うち大気汚染に起因する人体の健康損失額と鉱区の労働者の健康損失額が最も大きく、2010年のこの2つの項目の損失額は合計3,051億元に上り、環境外部コスト全体の55%を占めた。
試算によると、石炭1トン当たりの環境外部コストは204.76元で同年の石炭価格の28%に相当する。うち石炭生産過程における環境コストは68元/トン、輸送過程は52元/トン、使用過程では85元/トンになる。使用過程において石炭燃焼による大気汚染がもたらす市民の健康損失額は2,117億元、生産過程では石炭採掘に起因する鉱区の労働者の健康損失額が934億元になる。次いで森林繁殖量の損失、農地の減産、地下水資源の破壊、水土壌流失等が挙げられる。
環境規画研究院の葛察忠氏によると、中国の石炭価格には石炭の環境外部コストが十分に反映されておらず、そのため石炭の生産と利用に起因する環境問題が持続的に悪化し、過去10年、石炭のトン当たりの環境外部コストの上昇が続いている。
葛察忠氏によると、中国の石炭資源の環境関連税・課金の構造には問題が多く、全国レベルの規範や調和を欠いている。石炭関連の環境税・課金政策には著しい欠陥があり、例えば、汚染物排出費等は課金基準が汚染管理コストをはるかに下回っており、そのため汚染管理に前向きに取り組むよう企業を促すことが出来ない。
(科技日報 7月14日)