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【省エネ・環境】

中国の野心的な低炭素目標達成には2030年まで40兆元の資金が必要 (15/07/07)
2015/7/13
中国【省エネ・環境】

 中国の指導者は先日同国の排出削減公約を発表した。中国は国連気候変動枠組条約事務局に提出した文書の中で2030年の行動目標を描いて見せた。すなわち、CO2排出のピークを2030年頃とし、出来る限り早くピークに達するようにする。2030年の単位GDP当たりのCO2排出量を2005年比で60〜65%引き下げる。

 中国国家気候変動専門家委員会の何建坤副主任によると、中国が今回提出した低炭素公約は経済成長方式の転換と産業の転換にとってポジティブな意義を有しており、「中国の公約は国際ファクターを考慮するとともに、国内のニーズも考慮したものである」とのこと。

 概算によると、上記の目標を実現するためには、新エネルギーへの投資だけでも2030年の資金需要は10兆元を超え、省エネ、森林炭素吸収源など他の措置も加えると、所要資金は概ね40兆元前後になる。

 中国国家気候変動戦略研究国際協力センターの鄒副主任の見方によると、中国が今回提出した抑制目標を履行すると、中国の1750年の第一次工業革命以降の累計CO2排出量は2030年になっても依然欧州と米国を下回り、「中国の累計排出量を1とすると、米国は約1.4、欧州は約1.2になる」。鄒副主任は、これは国家全体の排出量の比較であり、「1人当たり平均にするともっと低くなる」と強調した。

 「つまり、中国は最小の温室効果ガス排出によって国家の現代化を実現するとともに、人民の安全、富裕、尊厳と幸福を実現しなければならない」。欧米はすでに自身の貢献計画を提出しているが、鄒副主任は、米国の計画は以前の排出削減の力の入れようと比べるとややスピードアップしてはいるが、中国ほど顕著ではないと指摘した。
 
 (中国経済網 7月7日)