1. HOME
  2. 中国 【新エネルギー】

中国
【新エネルギー】

中国がチベットのクリーン・エネルギー開発を加速へ (16/06/20)
2016/6/20
中国【新エネルギー】

 国家発展改革委員会副主任兼国家能源局長の努爾・白克力(Nur Bekri)は6月16日、ラサで開かれたチベットエネルギー工作座談会において、第13次5ヵ年計画期にはエコロジー優先を原則としてチベットのクリーン・エネルギー開発を加速し、国家クリーン・エネルギー実証区の建設を支援すると表明、当該措置は現地の経済と社会の発展を促進するだけでなく、国のクリーン・エネルギー戦略備蓄を増やし、エネルギー構造調整にも寄与するとした。

 努爾・白克力局長は次のように表明した。第13次5ヵ年計画期において、チベットの内需型水力発電事業の建設を加速して、現地のエネルギーの需要と安全を満たす。様々な形式の太陽エネルギー開発を奨励し、電力の安全運営を確保しチャンスロスを起こさないようすることを前提に、チベットの太陽光発電所建設規模に対して制限を設けないことにする。有力企業がチベットの状況に応じて地熱資源を開発するよう奨励する。

 チベットは水力資源の理論埋蔵量で中国首位であり、また、世界的にも太陽エネルギー資源が最も豊かな地域の一つでもある。中央政府とチベットは、チベットを国家クリーン・エネルギー基地及び「西電東送」(西部から東部への送電)後継基地として建設する。

 関係政府部門はゴルムドからラサに到る石油・天然ガスパイプラインの着工を検討している。また、チベット電力網の建設を全面的に推進し、中央政府財政からの支援政策を活用して、第13次5ヵ年計画期末には全ての県域をカバーできるようにする。

 統計によると、近年国の強力な支援の下で、チベットの電力消費指標は著しく改善しており、エネルギー消費構造の最適化が絶えず進んでいる。昨年末時点のチベットの発電設備容量は2010年に比べ136%増加し、発電量は75%増加している。主要電力網がカバーする範囲は、2010年の32県(区)から2015年末には58県(区)に拡大し、電力供給人口は2010年に比べ33.2%増加した。クリーン・エネルギー消費の比率は2010年の31.9%から43.3%に上昇した。業界関係者によると、チベットのクリーン・エネルギー開発は資源面で絶対的優位を備え、巨大な経済収益と社会収益をもたらすことが出来る。

  (新浪財経 6月20日)