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ロシアが6か月間の原油生産量凍結が効果的と提唱(16/10/18)
2016/10/18
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 10月17日(月)ロシアのエネルギー相、Alexander Novakは、TVインタビューに答えて、「市場を再均衡させるためには、世界の原油生産量を延長オプション付きで6か月間凍結することが最も適切で効果的な手段である」と述べた。同相は続けて、「モスクワはロシア国内で操業中の会社と協議を続けており、関係当事者が皆で生産量凍結の合意に参加することを望む」とした。

 9月末にOPEC産油国は、その原油生産量を3,250万bpd〜3,300万bpdのレンジ内に留めるとの取り決めについて議論することで合意した。油価はその発表後値上がりしたが、その後、OPECが果たして国毎の生産配分で合意できるか、そしてより重要なこととして、その決定内容を遵守できるか、についての懸念が広がり、価格を維持出来なかった。

 その後の曲折を経て、先週末ロシアのPutin大統領は、「ロシアがOPECによる国際原油供給量の削減努力に参加する用意がある」旨発表したが、その時も削減(cut)より凍結(freeze)という表現に拘った。

 Novakエネルギー相はTVインタビューで、ロシアの原油生産凍結努力への参加の意思を繰り返し、それが市場再均衡への近道であることを強調した。投資を取り戻すためには油価は高くなければならないが、あまり高くなり過ぎると資本の急激な流入、特にシェールオイルへの投資急増を呼び込みかねないので注意が必要とした。

 これに加えて、同相は「ロシアとサウジ・アラビアのワーキング・グループが、10月後半にリヤドでの会議で、エネルギー協力について議論することを明らかにした。このように、11月30日のウィーンでのOPEC定例会議を前に種々の形でOPEC、非OPEC間の会議が開かれつつある。同OPEC総会では、生産削減に向けた具体的な詳細が議論されることになっている。

 一方、IEAによれば、9月のOPEC原油生産は、3,364万bpdの新記録に達した。また、ロシアも同様に、9月の原油生産は8月から4%増の1,111万bpdと新記録を達成することとなった。