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【エネルギー全般・政治経済】

中国が10年後にはエネルギーインターネットを完成へ (16/11/03)
2016/11/3
中国【エネルギー全般・政治経済】

 中国はクリーン・グリーン方式によって電力需要を賄う「エネルギーインターネット」を前向きに推進している。政府の電力関係部局によると、中国は今後10年、特高圧(UHV)、フレキブルDCや風力・太陽光・蓄エネルギーハイブリッドといった新技術の研究と普及を進め、2025年にはエネルギーインターネットを基本的に完成させるよう計画している。「西電東送・北電南供・水火互済・風光互補・跨国互聯」(西部から東部、北部から南部への送電、水力発電と火力発電、風力発電と太陽光発電の相互補完、国際系統連系)の電力発展構造を形成する。

 エネルギーインターネットとは、特高圧電力網を基幹フレームワークとして世界が相互に連系するストロングスマートグリッドであり、クリーン・エネルギーの大規模開発、送電、利用の基盤になる。エネルギーインターネットは実質的には「スマートグリッド+特高圧電力網+クリーン・エネルギー」である。中国はすでに「5交7直」の12件の特高圧送電事業を完成し、「3交7直」の10件の特高圧送電事業を建設中である。稼動中の特高圧送電線は総延長3.5万キロに上り、西電東送・北電南供のエネルギー大動脈としてクリーン・エネルギーの開発を促進している。また、系統連系を行っている中国の風力発電設備は1.4億kW、太陽光発電は7,000万kWに達し、いずれも世界一である。電力網の延伸と分散型クリーン発電によって、中国の1人当たり年間電力消費量は1978年の267kWhから2015年には4,142kWhに拡大した。

 中国が将来エネルギーインターネットを完成すると、大陸内及び大陸間の系統連系も徐々に発展し、今世紀中にグローバルエネルギーインターネットが基本的に完成して、持続可能なエネルギーが実現する。世界のクリーン・エネルギーの比率は80%以上に達し、1人当たりの電力消費量は7,500kWhを超える。アジア、アフリカ、ラテンアメリカなどのエネルギー貧困問題が解決し、発展の格差は縮小する。地球のCO2排出は115億トン前後に抑制することが可能になり、1990年の半分になる。地球の温度上昇を2℃以内に抑える目標も実現することになる。

 (新民晩報 11月3日)