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【電力】

リアウの電力事業は暗礁に乗り上げ(17/03/22)
2017/3/22
アジア【電力】

 マレーシアの電力公社(TNB)とインドネシア電力公社(PLN)が共同で進められているスマトラ・リアウの2基×600MWの石炭火力発電の合弁事業は、インドネシアの政策方針転換により本年の早い時期に稼働開始予定だった計画を3年間延期する可能性が出てきた。インドネシア政府は、地域間の電力輸出入事業よりもまず国内の電力供給に集中的に開発する政策方針を決めたため、今回の合弁事業を延期したい考えを示している。

  マレーシア政府は基本的にこの事業について開放的な態度をとっており、インドネシア政府の意向に従うつもりである。TNBによると、この事業の投資額は約16億ドルで、リアウの発電所建設とマレー半島とスマトラとの間に特別高圧の直流送電線で両国のグリッドを結ぶ計画内容となっている。TNBはすでに同国のマラッカの連結地点の土地買収を完了しているという。

  ASEAN主要5か国の電力需要の伸び率は、この5年間年平均4.8%で拡大している。シンガポール、マレーシア、タイの3か国の電化率は99%に達しており、フィリピンは90%以下、インドネシアは88.3%以下となっており、電力需要はまだ伸びることが予想される。

 (New Straits Times 2017年3月22日)