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【石炭】

中国 供給過剰状況は変わらず 石炭と鉄鋼の過剰生産能力解消は引き続き強化が必要 (17/04/03)
2017/4/3
中国【石炭】

 最近、石炭と鉄鋼産業が再び過熱している。国家統計局が発表したデータによると、今年1〜2月の石炭採掘・選炭業の平均価格は前年同期比39.0%上昇し、鉄鋼精錬・圧延加工業の平均価格は38.9%上昇した。価格の急騰のおかげで石炭と鉄鋼産業の収益も大幅に改善し、石炭採掘・選炭業の収支は、前年同期の赤字から、今年1〜2月には438億元の黒字に転じ、鉄鋼精錬・圧延加工業の利益総額は前年同期の22.1倍に増えた。

 市況の改善と価格の反騰に伴い、石炭と鉄鋼の過剰生産能力解消対策にも新たな状況と新たな問題が発生している。例えば、一部の地方と企業は様子見を決め込み、過剰生産能力解消に対する積極性が下がり、生産能力の退出が難しくなっている。

 昨年は緒戦において大きな戦果を上げたが、過剰生産能力解消の道のりはなお遠い。鉄鋼と石炭産業の深刻な生産能力過剰や供給過剰構造には未だに根本的な変化はなく、生産能力の稼動率も未だに正常レベルにまで回復していない。過剰生産能力解消対策が弛緩すると、産業は再びどん底に陥り、市場の低迷、価格の大型下落、企業の巨額の赤字といった2年前の惨状が再現されるに違いない。過剰生産能力解消の決意を緩めてはならない。

 今年は供給側構造改革を深める年になる。今年の鉄鋼過剰生産能力開放任務は約5,000万トン、石炭は1.5億トン以上になる。また、石炭火力発電設備5,000万kW以上の淘汰、建設停止、建設延期を進めなければならない。

 3月22日に開かれた石炭産業過剰生産能力解消・安定供給工作座談会において、国家能源局の関係幹部は次のように表明した。2017年の石炭過剰生産能力解消において、解消の力の入れ具合とペースを科学的に把握した上で、基準に従ってより厳正に解消を進めなければならない。絶対的老朽化生産能力の断固とした退出を確実に進め、相対的老朽化生産能力の速やかな退出を進める。過剰生産能力については退出を誘導して、先進的生産能力のための市場と発展空間を広げる。

 (中国経済網 4月3日)