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中国 石炭価格の高止まりで火力発電の苦境脱却は下半期も困難 (17/07/27)
2017/7/27
中国【電力】

 中国電力企業聯合会が7月25日に発表した《2017年上半期全国電力需給情勢分析予測報告》によると、上半期の全社会電力消費量は2.95兆kWh、前年同期比6.3%増加し、伸び率は前年同期より3.6ポイント上昇して、上半期の伸び率としては2012年以来の最高になった。

 一方、火力発電の実行投資額と新規設備規模はともに低下した。火力発電の実行投資額は前年同期に比べ17.4%下がり、特に石炭火力発電の投資は29.0%下がり、新規設備規模は48.3%下がった。全国の新規火力発電設備容量は1,421万kW、前年同期に比べ1,290万kW減少した。石炭火力発電の新規稼動は1,112万kW、前年同期に比べ1,037万kW減少した。石炭火力発電の投資規模と稼動規模が大幅に減少したことは、石炭火力発電の秩序ある発展を促進する国の一連の政策措置が持続的に効果を上げていることを現している。

 上半期の電力消費量はやや増加したものの、電力企業の困難は依然大きい。

 《2017年上半期全国電力需給情勢分析予測報告》によると、石炭供給バランスはタイトであり、石炭火力発電企業の発電用石炭コストは大幅に上昇し、経営状況は極めて厳しい。発電用石炭価格の高騰で火力発電企業の燃料コストは大幅に上昇し、発電集団の殆どで石炭火力発電部門の赤字が続き、発電事業の収益も大幅に低下している。

 また、上場電力企業が発表した上半期業績報告を見ると、多くの企業が赤字に陥っている。

 今なお石炭価格は高止まりしており、下半期も電力企業の苦境は続く。中国電力企業聯合会産業発展・環境資源部の葉春副主任によると、下半期には全国の電力供給能力は全体的に余裕が生じ、一部地区は相対的過剰傾向になる。発電用石炭価格は高止まりが続く一方、市場取引電力の価格低下幅が比較的大きく、その規模も拡大する。発電コストを外部に転嫁することは難しく、石炭火力発電企業の赤字が続き、発電企業の生産と経営は引き続き厳しい困難とチャレンジに直面する。

 (新浪財経 7月27日)