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【石油・天然ガス】

中国が2035年の天然ガス輸入依存度に50%の上限を設定 (17/12/04)
2017/12/4
中国【石油・天然ガス】

 第2回中国石油ガス資源発展戦略ハイエンドシンポジウムによると、中国は石油ガス資源保障能力を高め、石油ガスの対外依存を引き下げるため、深海及び深層資源と非在来型資源の探査開発を強化することになり、2035年には石油対外依存度を70%以下に、天然ガス対外依存度を50%以下に抑制するよう努める。

 李仰哲国家能源局副局長は次のように表明した。2015年に中国の天然ガス対外依存度はほぼ32%になったが、今後は依存度を合理的な範囲に抑制しなければならない。今年第1〜3四半期の天然ガス対外依存度は38.4%に上昇した。国外の資源を適切に利用しつつ、国内資源のポテンシャルも掘り起こす必要がある。中国の未開発の天然ガス資源には非常に大きいポテンシャルがあり、シェールガスや炭層ガスなど非在来型天然ガスの可採資源量は20兆m3に上る。国内の探査開発に注力すれば、輸入圧力を有効に緩和することも出来る。

 実際、多くの業界関係者の指摘によると、中国の天然ガス対外依存度の上昇が続いている理由には、国際LNG価格の方が安いということもある。卓創資訊のアナリスト劉朝暉氏によると、国際市場ではLNGは過剰を来しており、スポット価格は下落して、そのため、LNG輸入コストは国内調達コストを下回り、国内天然ガス市場が輸入ガスに奪われたという状況もある。中国能源網の韓暁平首席情報官によると、中国沿海地区の天然ガス価格は一般に3.5〜5.4元/m3であるが、米国の天然ガス価格は約0.9元/m3であり、中国の天然ガス価格にはなお下落の余地がある。

 一方、国土資源部石油ガス資源戦略研究センターの関係幹部は、石油ガス改革の推進や国内天然ガス価格の引き下げ以外にも、深海及び深層資源と非在来型資源の探査開発を強化して石油と天然ガスの需給ギャップを緩和し、エネルギーと資源の安全を保障しなければならないと表明した。

 (中国能源網 12月4日)