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【石油・天然ガス】

CNPCがトタルからイラン天然ガス事業を継承の見込み (18/05/15)
2018/5/14
中国【石油・天然ガス】

 消息筋によると、トタルがイランSouthPars天然ガス事業から撤退することになれば、中国石油天然ガス集団(CNPC)がトタルが残した権益を獲得し、SouthParsガス田の株式の80%以上を取得して、世界最大のガス田事業を継承する見込みである。

 SouthParsガス田はペルシャ湾海域に所在し、世界最大のガス田の1つである。1980年代に開発が始まり、総埋蔵量は240兆ft3、液化ガス30憶バレルの生産が可能である。現在の採掘量は6億m3/日に上る。

 2017年7月、フランスのトタルが中心になってCNPC並びにイランのPetroparsと共同でSouthParsガス田を開発することになった。現在、トタルが同事業の株式の50.1%を保有し、CNPCが30%、Petroparsが残りの19.9%を保有している。契約期限は20年、48億ユーロの価値がある。同事業は西側諸国の対イラン制裁撤廃後に外国企業が初めてイランと調印した石油共同開発契約になる。

 アモイ大学中国エネルギー経済研究センターの林伯強主任は「もしこの情報が事実なら、天然ガス対外依存度が40%を超えている中国にとっては、安定したガス源によって当面の天然ガス不足問題を緩和することにつながる」と述べた。

 但し、林伯強氏の見方によると、SouthPars天然ガス事業はCNPCの多数の事業の1つに過ぎず、中国のエネルギー問題を解決するためにはエネルギー消費構造を徹底的に改めることが必要である。

 (北京商報 5月14日)