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【石油・天然ガス】

中国 2018年第2期石油製品輸出枠が大幅に増加 (18/05/08)
2018/5/8
中国【石油・天然ガス】

 中国商務部は先日2018年第2期石油製品輸出枠を公示したが、第2期の輸出枠の総量は第1期に比べ大幅に増加した。

 2018年第2期の石油製品一般貿易輸出枠は合計1,933万トン、第1期に比べ309万トン、19%増加した。うちガソリンが536万トン、前期比18.17%減、軽油は978万トン、39.91%増、灯油は419万トン、55%増。

 輸出申請枠が最も大きかった企業は依然としてシノペックであり、823万トンに上った。中国石油天然ガス(CNPC)は667万トン、中国海洋石油は203万トン、シノケムが230万トン。また、中国航空油料集団は10万トンのジェット燃料輸出枠を申請した。

 2018年度第1〜2期の石油製品一般貿易輸出枠は累計3,557万トン、加工貿易輸出枠は376万トンであった。合わせて3,933万トンになり、2017年の通年の輸出枠をわずか370万トン下回っただけである。今年度の輸出枠の割当は著しく拡大していることが分かる。

 一方、国内の製油能力は上昇しており、現時点で製油能力は8.66億トンに達しているが、石油製品の供給過剰は依然際立っており、輸出を拡大することが需給ギャップを緩和する有効な方途になる。金聯創の石油製品アナリストである王延婷氏によると、中国石油大手4社は依然として輸出に前向きであり、2017年の石油製品輸出枠合計4,303万トンに対し、同年の石油製品輸出総量は4,010万トンに達し、輸出枠消化率は93%に上った。2018年第1期のガソリン・軽油一般貿易輸出の進捗度はほぼ60%、うちガソリンは53%、軽油は62%に達している。中国国内では恒力石化、浙江石化など大型石油化学事業が間もなく操業を開始し、石油製品の輸出は依然恒常化が進む見通しである。

 王延婷氏によると、中国の石油製品輸出資格の規制は依然厳重であり、基本的には石油大手4社が独占しているものの、貿易方式は徐々にフレキブルになっている。今年度の輸出枠の割当を見る限り、数量面の規制は若干緩和されることになろう。中国の石油製品輸出政策は徐々に自由化が進んでいるところであり、今後各企業の自由度はますます大きくなる見込みである。

 (和訊網 5月8日)