ロシアのスプートニクニュース5月29日付報道によると、ロシア連邦大統領府国民経済・国家行政アカデミーとガイダール研究所の専門家がロシア経済情勢について分析したレポートは、米中貿易協議が中露間の天然ガス事業に影響を及ぼし、中国において米国のLNGとロシアの天然ガスの競争が激化すると指摘している。

　分析によると、米中の二国間協定は第三国の利益にも影響を及ぼし、特に米国が中国へのエネルギーの大規模な輸出を計画していることはロシアの機微に触れる。

　専門家の見方によると、ロシアのパイプラインガスは、価格面で優位に立っているため、欧州市場では米国のLNGと競争になる可能性は低いが、アジア市場では米国のLNGはロシアのパイプラインガスに対して積極的に競争を仕掛けることになる。

　2017〜18年冬季の米国の欧州向けLNG価格は1000m3当たり265〜295ドルと推定される。一方、ロシアのガスプロムの平均輸出契約価格は190ドルであった。

　（中国能源網 5月30日）