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中国がバイオ天然ガス実証事業を建設へ (18/09/10)
2018/9/10
アジア【新エネルギー】

 国家能源局総合司が先日示達した《バイオ天然ガス産業化実証事業の申請に関する通達》は、政策支援並びに管理体系を確立し、補助金支援政策を完備し、一群の商業化事業を建設して、バイオ天然ガスのエコ循環経済型新業態を基本的に形成することを提唱している。

 バイオ天然ガスは、家畜の排泄物、農業廃棄物、都市の生活ゴミ、工業からの有機廃棄物を原料として嫌気発酵により産出する低公害・低炭素・クリーンな再生ガスであり、浄化精製を経て在来型天然ガスと成分、カロリー等がほぼ同じになる。

 中国のメタン発酵ガス資源は豊かであり、天然ガスの不足を補う巨大なポテンシャルを備えている。概算では、中国のメタン発酵ガス資源量は2,000億m3近くに上り、2050年には3,000億m3を超えることになる。うち農村の家畜排泄物と農業廃棄物がメタン発酵ガス資源量の60%以上を占める。

 通達によると、バイオ天然ガス実証事業建設は次の点を目的とする。

  1. キーテクノロジーでブレークスルーを実現し、工業化に向けた能力を形成する。
  2. ビジネスモデルの模索と確立を進め、市場化レベルを高める。
  3. 産業標準を健全なものにし、産業体系を完備する。
  4. 一群の商業化事業を建設して、バイオ天然ガスのエコ循環経済型新業態を基本的に形成する。
  5. 政策支援並びに管理体系を確立し、補助金支援政策を完備する。

 通達によると、実証事業の要件は次のようになる。

  • 設計上のバイオ天然ガス生産量が日量1万m3又はメタン発酵ガス2万m3以上。
  • 容積収率1.2以上。
  • 設計上の設備年間運転時間数7,000時間以上。
  • 2020年末までに完成稼動。
  • 専門企業が投資、建設及び運営管理を行う。
  • 環境保護や安全等の法規及び規範的文書の要件を満たす。

 (中国化工報 9月10日)