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【省エネ・環境】

石炭火力の発電比率を減らせ!長江デルタ2018〜19年秋冬季大気汚染総合管理徹底行動方案が意見公募 (18/19/10)
2018/10/10
中国【省エネ・環境】

 《長江デルタ地区2018〜19年秋冬季大気汚染総合管理徹底行動方案》意見公募版が先頃公示された。同方案は次のような指針を提示している。

  • エネルギー消費、水消費、環境保護、安全等の基準に達しない30万kW以下の石炭火力発電設備について、電力と熱力の安定供給を前提に淘汰する。2018年中に江蘇省は44万kW、浙江省は42万kW、安徽省は32万kW淘汰する。
  • 各種工業団地の「1区1熱源」行動方案を策定して、30万kW以上の石炭焚き設備の熱供給改修を進め、熱供給半径15kmの範囲内の小型石炭焚き設備と石炭焚きボイラーを全て閉鎖する。
  • 天然ガス使用構想を最適化する。天然ガスピーク調整発電所等の中断可能な需要家を整然と増やす。天然ガスコージェネレーションと天然ガス化学事業の新規建設を停止する。
  • 既存の天然ガスコージェネレーション企業をリストアップし、秋季と冬季は「以熱定電」(コージェネレーションシステムの熱供給負荷の大小に応じて発電量を決める運転方式)を厳正に適用し、「圧非保民」(非民生用ガスを圧縮し、民生用ガスが異常天候や異常状況による影響を受けないようにすること)リストに組み入れる。
  • 新規「煤改気」(石炭焚き設備のガス化)工業事業については、ガス焚き設備の増加と石炭焚き設備の減少をシンクロさせることを堅持して、「以気定改」(ガス供給に応じて石炭焚き設備のガス化を進めること)を進める。
  • 石炭火力発電所の電力運用調整を強化する。石炭火力発電設備の発電比率を減らし、電力網の電力供給の安全確保を前提に、長江デルタ地区の原子力発電所のフル稼動と増発を部署し、長江デルタ地区外のクリーン電力供給を増やす。主要送電ルートの都市間のグリーン電力運用を強化し、超低排出改修を完了した火力発電設備(コージェネレーションも含む)の発電を優先する。一方、超低排出の基準に達していない石炭火力発電設備の停止を優先して、発電負荷を出来る限り減らす。

 (中国能源報 10月10日)