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【新エネルギー】

水素エネルギーは将来中国の末端エネルギー消費の10%を占める (18/10/12)
2018/10/12
中国【新エネルギー】

 10月11日、中国水素エネルギー・燃料電池産業イノベーション戦略連盟(以下、中国水素エネルギー連盟とする)の主催により「中国水素エネルギー及び燃料電池産業サミットフォーラム」が海口市で開かれ、同フォーラムで発表された《中国水素エネルギー及び燃料電池産業発展研究報告》が上掲の「控えめ」な見積もりを示した。

 中国水素エネルギー連盟専門家委員会の余卓平氏によると、水素エネルギーはゼロカーボン、高効率であり、エネルギーインターコネクションの媒介になることができ、ストレージが可能であるなど様々な特長を備えており、水素エネルギーの幅広い応用は中国のエネルギーの転換とグレードアップを促進することになる。 

 「2018年は中国の水素エネルギーと燃料電池産業の発展元年と定義されることになる」と中国工程院院士で中国水素エネルギー連盟理事長、国家能源集団総経理(社長)の凌文氏は述べた。なぜなら、今年2月に中国水素エネルギー連盟の発足に伴い、水素エネルギーと燃料電池産業において、組織と計画、方向性を備えるクラスターの形成が開始されたからである。

 但し、《中国水素エネルギーと燃料電池産業発展研究報告》によると、中国の水素エネルギー産業の発展には優位とチャンスが備わるとともに、ボトルネックやチャレンジも付きまとう。中国は水素生産大国であり、豊かな水素源の基盤を備える一方で、技術と設備、標準、法規等は未だ完備されていない。また、水素エネルギーの貯蔵・輸送技術もブレークスルーが必要であり、燃料電池技術では外国との間でなお格差がある。インフラも乏しい。こういった問題は中国の水素エネルギー産業の発展が直面するチャレンジになっている。

 《中国水素エネルギーと燃料電池産業発展研究報告》は、資源的優位を生かして、水素エネルギーと燃料電池産業の部署を速やかに進め、産業チェーンの脆弱な一環やキーテクノロジーに対する投資を拡大して、戦略的要点を占拠しなければならないとし、具体的には、国家級実証区の建設を推進すること、国家水素エネルギー・燃料電池技術イノベーションセンターの設立に着手すること、水素エネルギーと燃料電池産業チェーンを対象に技術標準を制定することなどを提言している。

 (中国能源網 10月12日)