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【石油・天然ガス】

中国NDRC 今年の民生用ガスは全量保障が可能 (18/10/25)
2018/10/25
中国【石油・天然ガス】

 北方地区の冬入りが近づく中、天然ガス供給が大きな関心事になっている。

 10月24日、国家発展改革委員会(NDRC)が開いたマクロ経済運行状況発表会において、NDRC政策研究室副主任兼報道官の孟瑋氏は、今年の中国の天然ガス需給はタイトバランス状態にあるが、当面の資源量によって民生用ガス需要を完全に賄うことは可能であると表明した。

 孟瑋氏によると、2018年の供給可能な資源量は2,635億m3、昨年に比べ249億m3、10.44%増えている。各省・自治区・直轄市は通年のガス供給契約と暖房シーズンのガス供給契約の締結を全て完了し、資源の全てが各地方に配分されている。

 天然ガスインフラ建設についても、今年新たに着工したガス貯蔵事業は100件近くに上り、昨年より約35億m3以上、28%多い約160億m3のガス貯蔵能力が形成される見通しである。主なガス供給企業はガス貯蔵庫のガス注入計画を基本的に完了している。パイプライン網の相互連携も前向きの進展を遂げ、「南気北送(南方から北方へのガス輸送)」のガス供給能力は大幅に上昇した。

 孟瑋氏によると、NDRCと国家能源局は今後、民生用ガス需要を賄うため、次の4つの側面に重点を置いて対策に取り組む。

  1. 供給に基づき需要を調整する。契約に厳正に従ってガスの供給と使用を進める。NDRCは各地方に対し「民生用優先」を堅持するよう求める。
  2. ガス供給に基づきガス化改修を進める。クリーン暖房プロジェクトを総合的に計画、推進する。「煤改気(石炭焚き設備のガス化改修)」に当たっては、計画と契約を先んじ、整然と推進する。ガス源が確定しないうちは既存の採暖設備の解体を禁止する。
  3. 緊急対策案を完備する。NDRCは異常気候などに対応するため、すでに需要側ピーク調整需要家リストを作成するとともに需要家と予め連携している。緊急ピーク調整能力を最大限に引き上げ、異常状況にあっても民生用ガスを確保するよう事前対策案を準備している。
  4. 各方面に責務を分担させる。今年冬から来年春の天然ガス供給の保障は、地方の各クラスの党委員会と政府、関連企業及び天然ガス産業管理、供給保障に関係する部門が共同で責務を負う。地方政府は民生用ガスを保障する責務の主体となり、ガス供給企業は天然ガスの安全、充足、安定供給の責務の主体となる。関係職能部門は指導と監督の責務を負う。

 なお、北方の暖房用天然ガスを保証するため、中国石油天然ガス(CNPC)はガス供給を前年比33億m3増やし、中国石油化工(SINOPEC)は18億m3、中国海洋石油は49億m3増やす見通しである。うちCNPCとSINOPECが追加する50億m3のガスは全て北方地区に供給し、一方、中国海洋石油は北方地区への供給を約39億m3増やすことになる。

 (中華網 10月25日)