中国石油国際事業有限公司とカザフスタン国営天然ガス輸送会社KazTransGazは5年間の天然ガス売買契約に調印した。今回の契約はカザフスタンの新経済政策「光の道」と中国の「一帯一路」構想を連携させるものであり、中カ両国のエネルギー協力を強化する上で重要な措置になる。また、中央アジアから中国への天然ガス供給量を増やすことになり、今年冬から来年春にかけての中国の天然ガス供給保障能力を高める上でも助けになる。

　天然ガス売買契約の規定によると、カザフスタンは同国西部ガス田をガス源として中国へ天然ガスを輸出する。天然ガスはBeyneu-Bozoy-Shymkentガスパイプライン（カザフスタン南線）を経て中国ー中央アジア天然ガスパイプラインから中国とカザフスタン国境のホルコスまで輸送される。カザフスタンは10月中旬から中国への天然ガス輸出量を50億m3年以上とし、具体的な供給量については毎年商議して決定する。

　卓創資訊のアナリスト馮海城氏によると、今回の契約調印によって中国のタイトな天然ガス需給局面が緩和されることは間違いない。また、充足した天然ガス供給は今年冬の天然ガス市場価格の安定バランスに対して極めて大きな作用を発揮することも出来る。

　馮海城氏によると、11月期の全国LNG平均価格は4,537.2元/トン、前年同月に比べ5.89％下がっている。昨年11月は前年同月比56.6％もの大幅な上昇であった。北方地区は次々と採暖期に入っているが、天然ガス供給は比較的余裕があることが見て取れる。

　（中国能源網 11月19日）