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【新エネルギー】

中国国家能源局が様々な側面から地熱産業の発展を促進へ (18/11/28)
2018/11/28
中国【新エネルギー】

 11月27日に開催された「2018・中国地熱国際フォーラム」において、国家能源局新エネ再エネ司の梁志鵬副司長は、国家能源局は地熱資源探査工作をより一層推進し、引き続き科学研究に対する支援を強化して、地熱産業の発展を様々な側面から促進すると表明した。

 梁志鵬副司長は「国家能源局は地熱資源探査工作をより一層推進し、引き続き科学研究に対する支援を強化する。地熱エネルギー高効率利用実証区を建設することによって、各地の状況に適した多様な形式の地熱エネルギーの開発と利用を推進する。地熱エネルギーの管理と監督の体制と仕組みを完備して、地熱産業の発展を様々な側面から促進する」と述べた。

 フォーラムでは中国石油化工(SINOPEC)の馬永生総裁、上海市経済情報化委員会の陳鳴波主任等各界の関係者は地熱エネルギーの開発を大いに推進すると表明した。

 馬永生氏は、地熱産業の拡大強化はシノペックのグリーン企業行動計画の重要な一環であり、2023年に地熱暖房面積を1.2億平米超にすることが目標の1つであると表明した。シノペックは近年、地熱と余熱を中心に都市クリーン・エネルギー事業の開拓に力を入れており、北京・天津・河北都市圏、河南、山西、陝西等で地熱開発を推進している。すでに5,000万平米の暖房能力を完成し、標準炭換算で年間142万tceに取って代わり、年間370万トンのCO2を削減している。

 陳鳴波氏は、上海も含む長江経済ベルトは地熱資源開発のポテンシャルが巨大であり、標準炭換算で年間2.4億tceの熱量を利用することが出来ると指摘した。上海市は第13次5ヵ年計画期に地熱エネルギー利用面積を500万平米増やす計画である。

 但し、フォーラムに出席した専門家は、中国の地熱産業は様々な制約要因にも直面ししていると指摘し、地熱管理体制を合理化し、地熱管理主体を明確にすると同時に、地熱産業の発展に相応しい政策環境を速やかに創出して、支援を強化しなければならないとした。加えて、資源の探査と評価を強化すること、多方面の積極性を喚起すること、基礎的な地熱探査作業を強化すること、高温岩体探査開発パイロット試験区を建設すること、統一的な計画配置を速やかに進めることが必要であるとした。

 今回のフォーラムからの情報によると、中国の地熱エネルギーの総合開発利用規模は世界トップクラスであり、地熱暖房面積で世界第1位を維持している。第13次5ヵ年計画期に中国の地熱暖房(冷房)面積は11億m3増える見通しである。

 (中国証券網 11月28日)