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中国
【石油・天然ガス】

中国の原油生産量が3年連続で低下 対外依存度が初めて70%突破 (19/01/17)
2019/1/17
中国【石油・天然ガス】

 中国石油天然ガス集団(CNPC)経済技術研究院は1月16日、『2018年国内外石油ガス産業発展報告』発表会において次のようなデータを発表した。

 資源賦存条件と低油価の下で高コスト資源の経済収益が下がって生産停止を余儀なくされたことや上流投資の不足などの影響で2018年の中国の原油生産量は1.89億トンに止まり、前年比1.3%減になると予想される。減少幅は前年に比べ1.9ポイント縮小する。原油対外依存度は初めて70%を突破して、昨年より2.5ポイント高い70.9%に上昇する。

 中国国内の原油生産量は2016年に2億トンを下回って以来、3年連続で前年割れになっている。2016年の生産量は1.99億トン、2017年は1.91億トンであった。

 原油生産量の低下と製油能力の急速な増加などの要因を受けて、2018年も中国の原油純輸入量は増加し、年間純輸入量は4.6億トン、対前年比伸び率は10.9%になり、前年を1.1ポイント上回った。

 『2018年国内外石油ガス産業発展報告』の予測によると、2019年の国内原油生産量は1.9億トンに上昇し、2018年に比べ0.02%増になる。

 国際油価の逐次回復に加え、政策的推進も中国の原油生産量の増加を実現する要因の1つになる。2018年、国務院は「天然ガス協調安定発展の促進に関する若干の意見」の中で、各石油ガス企業は国内の探査開発資金と作業量の投入を増やして、計画目標の達成を確保しなければならないとしていた。

 中国の石油対外依存度も70%に迫っている。『2018年国内外石油ガス産業発展報告』によると、2018年の国内石油見掛け消費量は初めて6億トンを突破して6.25億トンに達し、伸び率は7%になった。通年の石油純輸入量は約4.4億トン、前年比11%増になり、石油対外依存度は69.8%に達した。

 なお、原油対外依存度と石油対外依存度の違いについては、CNPC経済技術研究院石油市場研究所の王利寧主任工程師によると、前者は原油輸入量を原油総消費量(原油輸入量+国内原油生産量)で割ったものであり、後者は石油製品の輸入量を石油総消費量(原油生産量+石油純輸入量)で割ったものである。

 (界面新聞 1月17日)