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【石油・天然ガス】

中国「国家管網公司」の設立が徐々に近づく 国有資本が支配も投資主体を多元化 (19/03/20)
2019/3/20
中国【石油・天然ガス】

 国家石油天然ガスパイプライン網公司の設立が徐々に形を示し始めた。。

 新華社電によると、3月19日、習近平主席が主宰した「中央全面深化改革委員会」第17回会議は8件の文書を議決したが、その中に「石油・天然ガスパイプライン網運営メカニズム改革実施意見」があった。

 今回の会議は、石油・天然ガスパイプライン網運営メカニズムの改革を推進する上で、市場化改革を徹底しハイレベルの開放を拡大することを原則として堅持しながら、国有資本が経営支配しつつ投資主体が多元化された石油天然ガスパイプライン網公司を組織することを強調している。

 また、会議は次のように強調している。上流では多様な主体と多様なチャンネルによって石油ガス資源が供給され、中流では統一的なパイプライン網によって高効率の収集輸送が進められ、下流の販売市場では十分な競争が展開される石油ガス市場体系の形成を推進し、もって石油ガス資源の配置効率を高め、石油ガスの安全・安定供給を保障する。

 2019年3月に入ってから、国家石油天然ガスパイプライン網公司の設立に向けて国家レベルで多くのシグナルが出ている。

 3月5日、国家能源局は「石油天然ガス計画管理弁法」2019年改訂版を通達した。同弁法は次のような指針を提示している。国及び省間に跨る原油・石油製品・天然ガスの基幹パイプラインは国の石油天然ガス計画に組み入れるとともに、「全国一貫ネットワーク」の理念に従い、沿線地域の経済発展と合わせて総合的に計画と協調を進め、短期に重点を置きつつ長期も考慮に入れて全体的計画を進め、段階的に実施し、もってパイプライン網の輸送能力を高め、パイプライン網がカバーする範囲を拡大し、パイプライン網の相互連携と融通を強化して、パイプラインのボトルネックを速やかに除去する。

 また、3月9日には全人代において国有資産監督管理委員会の肖亜慶主任が、2019年中にパイプライン公司の設立を契機として石油・天然ガス分野の改革を深化すると表明した。

 なお、2018年12月20日、中国石油化工集団(SINOPEC)経済技術研究院は『中国エネルギー化学産業発展報告』を発表し、国家パイプライン網が2019年中に設立されると表明していた。

 発展改革委員会に近い消息筋は界面新聞の取材に対し、今回の国家パイプライン網公司改革方案は国家レベルにより多く焦点を当てたものであり、今後の歩みは余り急進的にはならないとの見通しを示し、「まず国家石油ガス基幹パイプラインの統一を考慮する。所謂『国家パイプライン網』の統一だ。省クラスのパイプライン網と配ガス網については『国家パイプライン網』の改革後に順序立って漸進的に調整を進めて行く必要がある」と述べた。

 (界面新聞 3月20日)