1. HOME
  2. 中国 【石油・天然ガス】

中国
【石油・天然ガス】

中国石油企業協会が青書発表 中国の石油対外依存度70%に迫る (19/03/25)
2019/3/25
中国【石油・天然ガス】

 中国石油企業協会と対外経済貿易大学一帯一路エネルギー貿易発展研究センターが共同で編纂した『中国石油ガス産業発展分析並びに展望報告青書(2018〜2019)』が3月23日正式に発表された。

 同青書によると、2018年の中国の石油見掛け消費量は6.48億トンに達し、前の年に比べ6.95%増加した。一方、国内原油生産量は3年連続の低下になり、1.89億トンに下がった。対前年比減少率は1.3%、前年に比べ1.9ポイント縮小した。原油精製量は初めて6億トンの大台を突破して6.06億トンに達し、前年比6.7%の増加になった。石油製品生産量は3.6億トン、3.6%増。石油製品純輸出量は4,608万トン、過去最高を記録し、前の年に比べ12.8%増加した。

 2018年の中国の天然ガス消費量は引き続き底堅い増加を示した。中国は2017年に世界最大の原油輸入国になったが、天然ガスでも2018年には日本を抜いて世界最大の輸入国になった。2018年の原油純輸入量は4.6億トン、前年比10.9%増になり、石油対外依存度は69.8%に上昇した。天然ガス輸入量は9,038.5万トン、前年比31.9%もの大幅増になり、天然ガス対外依存度は45.3%に上昇した。2019年には中国の天然ガス輸入量は約1,430億m3になり、天然ガス対外依存度は46.4%に上昇すると予想される。

 2018年には中国の新規製油能力も底堅い拡張を示した。老朽化生産能力の淘汰のスピードと規模は予想に届かず、2018年の新規原油常減圧精製能力は2,225万トン/年に上り、世界の50%以上を占めた。総製油能力は8.3億トン/年に増えたが、全国の製油所の平均稼働率は72.9%で世界最低。2019年には地方民営製油所の大型石油化学事業が相次いで操業を開始することになる。そのため、全国の原油常減圧精製能力は3,200万トン/年増え、過剰製油能力は1.2億トン/年に達する。

 青書によると、2018年の中国石油企業の海外石油ガス権益生産量は2億トンを突破して、石油換算で2.01億トンに達した。2017年に比べ3.7%の増加になる。うち原油権益生産量は1.6億トン、天然ガス権益生産量は500億m3。2018年も中国石油企業は引き続き「一帯一路」石油ガス協力を深めた。カザフスタンのKashagan油田、ブラジルのLibra油田、ロシアのヤマルLNG等の大型事業は順調に進展している。アブダビ石油資産の買収、イラク、ブラジル等の油田事業落札、カタールとの大型LNG供給契約などで成果を上げ、カザフスタンの製油所2ヵ所の現代化・高度化改修を完成した。中露天然ガスパイプライン東線は間もなく完成する。

 (中国能源網 3月25日)