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中国
【石油・天然ガス】

米Energy Transfer社が初の海外事務所を中国に設置 中国のエタンとLNG市場をターゲットに (19/04/03)
2019/4/3
中国【石油・天然ガス】

 米国のEnergy Transfer社は初の海外事務所を北京に設置すると発表した。中国市場において絶えず拡大するエタンとLNG需要に着眼し、中国市場における同社の影響力をより一層拡大する。Energy Transfer社は今回のこの戦略措置により、輸出業務を広げ、特に中国及びアジア太平洋市場において絶えず増加するエネルギー需要に対応するとともに自社内部の多元的な資産プラットフォームの全体的な成長を促進する。

 Energy Transferは全米最大にして資産の多元化が最も進んでいるエネルギー企業の1つである。同社の戦略部署は米国のあらゆる石油ガス生産地区をカバーしている。主に天然ガスの採集・輸送・貯蔵、原油、NGL、石油ガス精製品の輸送並びに埠頭設備、LGL分留や、M&A、マーケティング業務を手掛けている。

 Energy Transfer北京事務所は同社のLNG、エタン、プロパン、ブタン、ガスコンデンセートや原油などエネルギー製品のマーケティングと販売をサポートする。Energy Transferは2018年、中国へのエタン輸出を促進するため、浙江衛星石化と合弁会社を設けた。この合弁会社Orbit Gulf Coast NGL Exports,LLCはエタン輸送パイプラインを建設中である。このパイプラインはテキサス州モントベルビューにあるEnergy Transferの分留・貯蔵施設とEnergy Transferがテキサス州Nederlandに建設中のエタン輸出ターミナルとを結ぶ。Energy Transferは浙江衛星石化と長期エタン供給契約を結んでおり、衛星石化が中国に建設しているエタン熱分解工場へ約15万B/Dのエタンを輸出することになる。

 また、Energy Transferは2019年3月、シェル傘下のShell US LNG,LLCと事業協力枠組協定に調印し、米国ルイジアナ州レイクチャールズに大型LNG輸出ターミナルを共同で建設することになった。このレイクチャールズLNG事業はシェルとEnergy Transferが各50%の株式を保有し、Energy TransferのLNG輸入及び再ガス化施設をLNG輸出ターミナルに改修するものである。同輸出ターミナルはを少なくとも年間1,645万トンの液化能力を備え、中国を初めグローバル市場に供給することになる。

 (中国能源網 4月3日)