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アジア
【石油・天然ガス】

中国天然ガス企業が海外進出を加速 (19/05/07)
2019/5/7
アジア【石油・天然ガス】

 近年、「石油御三家(CNPC・シノペック・中国海洋石油)以外の、協鑫集団、新奥集団、北京燃気、中国燃気など中国の天然ガス企業が「一帯一路」を契機に天然ガスの上流・中流・下流分野で全方位的な実務協力を展開し、徐々に佳境に入りつつある。

 アジア地域だけでも「石油御三家」を中心に中国企業10数社が石油ガス資源の探査開発に積極的に参画しつつある。

 特筆すべきは、近年、「石油御三家」以外の中国の天然ガス企業が海外進出に極めて前向きになっていることである。中でも協鑫集団が2013年末に正式に始動したエチオピア− ジブチ石油ガスプロジェクトは「石油御三家」以外の企業による海外天然ガス事業として最大のものになる。

 協鑫集団の執行董事であり保利協鑫天然気集団の董事長(会長)である于宝東氏によると、同プロジェクト第1期はエチオピアの石油ガス資源の探査開発、エチオピア〜 ジブチの長距離パイプライン、ジブチのLNG工場建設の3つの部分を包摂している。

 2018年に東芝の在米LNG事業の買収を進めた新奥集団は、アフリカでも石油ガス資源の豊富な地域で協力のチャンスを模索している。

 中国最大の都市ガス運営業者である北京燃気集団は2017年、ロスネフチの全額出資子会社Verkhnechonskneftegazの株式20%を買収し、ロシアの天然ガス資源分野への参入を果たした。

 業界関係者の分析によると、中国企業の海外進出は、国際油価が相対的に低いという有利な時機を利用して長期安定的な海外天然ガス資源を増やすことが目的であり、「一帯一路」エネルギー協力の推進や中国型発展モデルの地域に及ぼす影響力の強化などの面でポジティブな作用を果たしている。

 (中国能源報 5月7日)