1. HOME
  2. 中国 【新エネルギー】

中国
【新エネルギー】

上海に世界最大規模の水素ステーションが完成 (19/06/05)
2019/6/5
中国【新エネルギー】

 6月5日、驛藍金山という名の水素ステーションが上海化工区で竣工した。1日の供給能力は1,920キロ、ほぼ全ての車種の水素燃料自動車に補給サービスを提供するとともに、周辺の他の水素ステーションにも水素原料を供給する。水素燃料自動車のメンテナンスサービスも行う。

 驛藍金山水素ステーションは総投資額5,500万元、上海驛藍能源科技有限公司が建設と運営を行う。

 上海驛藍能源科技有限公司は2017年の設立であり、上海舜士能源科技有限公司が筆頭株主として51%の株式を有し、上海鑑鑫投資有限公司が29%、リンデグループと上海驛動汽車服務公司がそれぞれ10%の株式を有する。

 上海化工区にあるリンデグループの工場からパイプラインによって驛藍金山水素ステーションへ水素を供給する。リンデグループは世界最大の工業ガス企業であり、これまで110軒の水素ステーションの建設に参画している。

 中国汽車工業協会の統計によると、2018年の中国の水素燃料自動車販売台数は前年比39%増になったものの、わずか1,527台に止まる。

 上海は2017年に策定した計画に基づき、2019年には累計5〜10軒の水素ステーションを建設するが、現在操業しているのは嘉定と驛藍金山の2軒だけである。

 上海市科学委員会の干頻副主任によると、上海の水素ステーション建設は遅れており、そのことは水素燃料車の普及を阻害している。上海政府は計画期限内に上掲の計画を目標以上に達成することを目指している。

 驛藍能源も上海宝山等で新たに水素ステーションを建設する計画である。リンデグループの集計によると、中国の水素ステーションは現在18軒しかないが、約30軒が建設中である。

 (界面新聞 6月5日)