1. HOME
  2. 中国 【新エネルギー】

中国
【新エネルギー】

中国広核集団がブラジルGamma新エネ事業を買収 南米クリーン・エネルギー市場への参入果たす (19/06/25)
2019/6/25
中国【新エネルギー】

 6月14日、中国広核集団(中広核:CGN)はイタリアEnel社とサンパウロでブラジルGamma新エネルギー事業株式売買決済確認書に調印し、CGNブラジルエナジーホールディングスを設立した。中広核は南米クリーン・エネルギー市場への参入を開始したことになる。

 中広核の賀禹董事長(会長)によると、同社はブラジルを中心に、メキシコ、アルゼンチン、チリなど周辺諸国への発展を図るとともに、南米地域全体へ徐々に拡張する。

 Gamma新エネルギー事業はブラジル東北部に位置し、2017年下期に操業を開始した。総設備規模は54万kWに達する。稼動済みの事業は、ソーラー事業2件で合計45万kW、風力発電事業は1件で9万kWになる。中広核のブラジルにおけるもう1つのクリーン・エネルギー事業買収案も近日中に決済を完了することになり、そうなれば、中広核はブラジル第5位のクリーン・エネルギー発電事業者になる。

 中広核の国際業務は今や20ヵ国余りに分布しており、2018年末時点で海外資産が占める割合は18%に達している。海外従業員は4,000人超、多国籍指数では中国の電力系中央企業の中でトップを占める。

 新エネルギーは中広核の重要な産業部門であり、同社のクリーン・エネルギー業務は風力発電、ソーラー、ガス発電、コージェネレーション、バイオマスエネルギー及び燃料電池ななど多岐にわたっている。中広核は2010年から海外クリーン・エネルギー市場の模索を開始したが、今やマレーシアとエジプトでは最大の独立系発電企業になり、フランスでは5番目に大きいクリーン・エネルギー運営企業になっている。中広核は海外での設備容量が最も大きい中国エネルギー企業の1つでもある。

 ブラジルは再生可能エネルギー資源が豊かであり、今後は風力発電とソーラーを重点的に発展させることになる。ブラジルが2016年に発表した10ヵ年計画によると、2026年には風力発電設備容量を2,600万kWとし、ソーラー設備を1,300万kWとする計画である。2018年末時点のブラジルの稼動済み風力発電設備容量は1,460万kW、ソーラー発電設備容量は206万kWであり、風力発電とソーラー発電のいずれも発展の余地が大きい。また、ブラジルは電力市場が成熟しており、国営電力網には風力発電とソーラー発電の電力制限問題はない。

 (21世紀経済報道 6月25日)