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中国
【石油・天然ガス】

中国 2019年上半期は石油製品生産量が増加も消費量の萎縮続く 需給の差さらに広がる (19/07/19)
2019/7/19
中国【石油・天然ガス】

 国家統計局のデータによると、2019年6月期の中国の原油精製量は5,370万トン、約1,307万B/Dになり、過去最高であった4月期の1,268万B/Dの記録を更新した。前年同月比の伸び率は7.7%。その主な原因には、大連恒力と浙江石化の大型民営事業2件が操業を開始したことにある。2019年1〜6月の原油精製量は3億1,697万トン、前年同期比5.8%増になった。

 一方、6月期の中国の原油生産量は1,610万トン、約392万B/Dであり、前年同月比の伸び率は1%に止まった。2019年1〜6月の原油生産量は9,539万トン、前年同期比0.8%の微増で、伸び率は第1四半期を0.2ポイント下回った。2019年6月期の原油輸入量は3,958万トン、前年同月比15.2%の増加になった。2019年1〜6月の原油輸入量は2.45億B/D、前年同期比の伸び率は8.8%になり、第1四半期に比べ0.6ポイント下がった。

 現時点で発表されている統計速報によると、2019年1〜5月の中国の石油製品生産量は1億5,606万トン、前年同期比2.2%増。一方、同期の石油製品見掛け消費量は1億3,366万トン、前年同期比1.4%増。うちガソリンは5.4%増、軽油は3%減。中国の軽油消費は全面的にマイナス成長の時代に入っており、しかもガソリン消費の伸びは次第に鈍化している。データを対比して見ると、中国の石油製品生産量が増加している一方で、消費量の萎縮が続いていることが分かる。供給と需要の差が持続的に広がっているのである。2019年1〜5月の中国の石油製品の供給と需要の差は2,240万トンに上り、前年同期に比べ143万トン増えた。

 2019年1〜6月のガソリン生産量は7,036万トン、前年同期比の伸び率はやや下がって2.9%になった。軽油生産量は8,080.6万トン、前年同期比7.8%の減少になった。灯油生産量は2,509.8万トン、前年同期比7%増。

 2019年1〜6月の省・直轄市別のガソリン生産量を見ると、上位3省は、山東省1,266.1万トン、前年同期比1.8%減、遼寧省808.3万トン、11.76%増、広東省601.1万トン、5.4%増。軽油生産量については、2019年1〜6月の山東省の生産量は1,546.3万トン、前年同期比34.8%もの大幅な減少になった。遼寧省は1,000万トンで、前年同期比7%減、広東省は722.1万トン、10%減。2019年上半期に中国の軽油供給の低下が加速したことは工業構造の調整と転換・グレードアップの効果が顕現されている。

 (中国能源網 7月19日)