1. HOME
  2. アジア 【石油・天然ガス】

アジア
【石油・天然ガス】

ロシアの北極LNG2事業がスタート (19/09/19)
2019/9/19
アジア【石油・天然ガス】

 先般、ロシアのノヴァテク、フランスのトタル及びその他の権益保有側は北極LNG2事業の最終投資決定を承認した。北極LNG2事業の正式スタートを示すものである。

 ロイター電によると、北極LNG2事業はロシアギダン半島の大型LNG事業であり、年産能力1,980万トンに上る見込み。事業総投資額は210億ドル超、ノヴァテクが権益の60%を保有する。最初の生産ラインは2023年までに操業を開始し、2本目は2024年、3本目は2026年までに操業を開始する見通しである。

 ロシア第2位の天然ガス生産企業であるノヴァテクは一貫して北極地区でのLNG生産能力の拡大計画を進めている。ノヴァテクの天然ガス資源は主にヤマル半島とギダン半島に所在し、可採LNG総量は1.4億トンに達する見通しである。ヤマルLNGはノヴァテクの北極圏における最初のLNG事業であり、当初の計画より早く生産を開始している。

 北極LNG2事業には、フランスのトタル、日本が設立したJapan Arctic LNG B.V.や中国石油天然ガス集団(CNPC)等が参加している。また、ノヴァテク社は先頃、インド企業との協力の意向を明らかにしており、インド市場への進出も予想される。

 北極LNG2事業が竣工すると、ロシアのLNG輸出能力は大幅に高まる。Wood MackenzieのアナリストNicholas Browne氏の見方では、ロシアがカナダ及び米国と市場競争を展開する上で北極LNG2事業は助けになる。マーケットリサーチ会社IHS MarkitのアナリストChong ZhiXin氏は、ロシアがLNG供給量を増やすと、アジアLNG市場の競争はますます熾烈になると見ている。

 (中国石油新聞中心 9月19日)