1. HOME
  2. 中国 【エネルギー全般・政治経済】

中国
【エネルギー全般・政治経済】

中国の単位GDP当たりエネルギー消費量が低下傾向 (19/12/24)
2019/12/24
中国【エネルギー全般・政治経済】

 南方電網エネルギー発展研究院は『中国エネルギー需給報告』『南方5省・自治区総合エネルギーサービス市場報告』など6本のエネルギー・電力産業年次研究レポートを発表した。

 『中国エネルギー需給報告』によると、2018年の中国のエネルギー総消費量は46.4億tce(標準炭換算トン)、世界の一次エネルギー総消費量の23.6%を占め、10年連続で世界第1位になる。2019年と2020年は中国のエネルギー消費の伸びはやや減速する見通しであり、2019年は47.9億tce、2020年は49.4億tceになると予想される。石炭は徐々にシェアが低下するものの、依然として主要エネルギーであり続ける。非化石エネルギーの急速な成長はエネルギー消費の伸びを牽引する主要な原動力になる。

 同レポートによると、中国のエネルギー発展は、非化石エネルギーの発展を保障するメカニズムの不備、低い化石エネルギーのクリーン化利用水準、高いエネルギー対外依存度、向上が待たれるエネルギーコアテクノロジーの独自開発能力といった問題が横たわる。

 こうした問題について同レポートは、再生可能エネルギー電力受入水準の速やかな向上、石油・ガスから石炭由来燃料及び化学品への部分的代替、エネルギーセキュリティをめぐる国際協力への積極的な参加、エネルギー分野のコアテクノロジー研究の強化など一連の提言を行っている。

 『南方5省・自治区総合エネルギーサービス市場報告』によると、供給側構造改革の深化に伴い、中国のエネルギー消費強度(単位GDP当たりエネルギー消費)は低下傾向を呈しているが、世界及びOECD諸国の平均水準よりも依然高い。南方5省・自治区のエネルギー消費強度は2014年の0.52tce/1万元から2018年には0.42tce/1万元に下がり、累計19.4%低下した。広東省は全国でエネルギー消費強度が最も低い省・自治区の1つであり、2018年には0.31tce/1万元に下がった。

 単位GDP当たりエネルギー消費の低下は総合エネルギーサービスの効果が無視できない。2018年末時点で省エネサービスに携わる企業は全国に6,439社、同年の生産高は4,774億元に達した。省エネ量は3,930万tceに上り、1億651万トンのCO2削減に成功した。

 (人民網 12月24日)