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【電力】

華能集団 1〜5月は前年同期比100%近い減益 (08/06/20)
2008/6/20
中国【電力】

 国内最大の発電企業である中国華能集団の今年1〜5月の税引き前収益はわずか1,100万元であり、前年同期の37.56億元に比べると99.7%の大幅減益となった。一方、同社の1〜5月の累計発電量は1,505.5億kWhで、前年同期比22%増となった。

 アナリストによると、華能集団の発電量が着実に増加しているにも関わらず収益が大幅に低下しているのは、発電用石炭価格の高騰による影響が深刻化しているからである。中国能源網の韓小平CEOは、今年、華能は発電効率を高め、いくつかの大型発電所を建設したが、その華能の収益がこれほど低下しているからには、他の多くの電力企業が収益を出せるはずもないと言う。

 石炭コストは発電コストの約7割を占める。今年に入ってから石炭価格の上昇が続いているが、政府は電力価格を統制しているため、発電企業は、増加するコストを転嫁することが出来ず、極めて大きな圧力に直面している。電力監督管理委員会筋によると、今年第1四半期に電力業界は軒並み赤字となったが、こうした状況はしばらく続く。

 発電用石炭の供給がタイトになる中、夏季の電力使用ピークの到来によって、華能のみならず電力業界全体のコスト圧力はますます深刻の度を加えることになる。

 韓小平氏は、問題解決の鍵は取引のメカニズムにあり、送電と配電の分離を実現することが必要であると説く。

 (北京商報 6月20日)