9月2日、広西チワン族自治区に、南寧国家バイオハイテク産業基地が発足した。南寧市は今後10年かけて建設を進め、同基地を非穀物系バイオエネルギー生産基地とし、また、現代的漢方医薬、バイオ製造業、バイオ農業等のバイオ産業が協調的に発展する総合バイオ産業基地とする。

　一方、中央政府は南寧バイオハイテク産業基地に対して、インフラ施設や公共施設に対する資金支援、重大ハイテク産業プロジェクトの優先的配分、資金・人材・技術の導入、重要プロジェクトの優先的配置、基地内企業の上場や社債発行に対する優先配慮や金融支援、土地使用や事業に対する優先的許認可といった面でサポートする。
　
　また、中国の総合バイオ産業の布石において、南寧国家バイオハイテク産業基地は次のような位置づけをなされる。

　・中国南部の重要非穀物系バイオエネルギー産業基地
　・華南経済圏、西南経済圏及びASEAN経済圏におけるバイオ産業の技術交流と対外開放の中枢
　・中国西部地区及び少数民族地区におけるバイオ産業開発のモデル基地

　南寧国家バイオハイテク産業基地の建設によって、広西固有の優れたバイオ資源が活用され、広西の非穀物系バイオエネルギー産業の優越性が高められるとともに、中国の食糧の安全を前提にした再生可能・環境保護型バイオエネルギー開発、石化燃料に対する依存度の引き下げ、国家のエネルギーセキュリティの確保や大気汚染の軽減にも大きな貢献を果たすだろう。

　南寧市はすでに、非穀物系エタノール、バイオディーゼル、民生用メタン発酵ガス、バイオブリケットなどの分野で優れた成果を挙げており、バイオ技術開発システムが基本的に確立している。特にキャッサバ由来アルコールやバイオディーゼルでは鮮明な特色を打ち出している。南寧市の工業・農業生産高においてバイオ産業は41.6％の比率を占めているが、2020年にはその比率を51％に高めるよう計画されている。その頃には、バイオ産業の生産高は1,530億元になり、特にバイオエネルギー産業の生産高は580億元に拡大して、バイオ産業の総生産高の38％を占めるようになるだろう。

　（人民日報 9月4日）