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【新エネルギー】

DME産業 関係基準の未整備が大きな壁に 事業乱立によるリスクも (08/09/25)
2008/9/26
中国【新エネルギー】

 原油高に伴い、代替エネルギーとしてのDME(ジメチルエーテル)の産業化が急速に進んでいるものの、関係基準や法規の整備が遅れているため、大きな壁に直面している。

 DME産業をリードする新奥燃気の張剣飛総経理(社長)によると、現在中国ではDMEのほとんどはLPGに混合する形で利用されているが、関連する条例や法規が制定されていないため、LPGの代わりとしてのDMEは未公認も同然であり、そのことがDMEの普及を妨げている。

 昨年、国家発展改革委員会と建設部はDMEに関連する基準を公布したものの、いずれも業界基準に過ぎず、自動車用や民生用へのDMEの実際の応用、特にDMEとLPGの配合基準や貯蔵、輸送については規定がないか、全く不十分であり、付帯基準や管理条例の制定が待たれる。

 DME産業をめぐるもう1つの大きな問題は、多くの企業が盲目的にDME事業を立ち上げていることであり、事業の乱立によって巨大なリスクが潜在していると、前出の張剣飛氏は言う。2010年に中国のDME生産能力は400万トンに達するが、この数字は市場の需要をはるかに上回ることになり、大多数の企業はDMEの販路に頭を抱えることになろう。

 (上海証券報 9月25日)