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【新エネルギー】

中国新エネ車 基準不統一、技術未成熟のまま事業乱立の恐れ (09/09/16)
2009/9/16
中国【新エネルギー】

 「何が新エネルギー自動車なのかについて未だに一致した認識はない。新エネルギー自動車の概念に合致しているのは電気自動車だけだ」

 国家発展改革委員会産業協調司の陳建国副司長は「2009年中国自動車産業発展国際フォーラム」においてこのように述べ、新エネルギー自動車基準の統一を実現できるかどうかが、新エネルギー自動車発展にとって重要な鍵になるとの見方を示した。

 業界筋によると、エネルギー消費において自動車が占める割合は2000年頃の28.5%から2020年には60%に上昇する。一方、在来型自動車がもたらすCO2排出と環境汚染問題によって、新エネルギー車は国内自動車産業において必然の流れになる。

 だが、専門家は、新エネルギー自動車基準の不統一や新エネルギー技術が成熟していない状況で一部の自動車メーカーが新エネルギー自動車事業を強行することに懸念を強めている。中国電子商会電源専門委員会リチウム電池基準起草チームの銭良国副主任は、電池や電子制御などの中核技術、電気自動車の経済性、付帯施設の完備や市場からの認知など、新エネルギー自動車の発展には解決すべき問題が多いと指摘した上で、「国は産業政策面で積極的に誘導しつつ、盲目的な新エネルギー自動車事業の乱立を避けなければならない」と述べた。また、広汽集団の曾慶洪総経理(社長)も、新エネルギー自動車の概念が不明確なまま、盲目的に新規事業を立ち上げれば、新エネルギー自動車開発は容易に過熱することになると、懸念を表明した。

 工業情報化部産業政策司の辛国斌司長もまた、条件を備えていない企業は新エネルギー自動車事業を慎まなければならないと述べ、重複建設と生産過剰のリスクを防止すべきと強調した。

 辛国斌司長によると、政府の関係部局は新たな「自動車産業発展政策」の起草、改訂作業を進めており、来年には公布される見込み。中でも新エネルギー自動車産業については、メーカーや製品の参入基準に対する管理政策を完備し、新エネルギー自動車産業の急速な促進することになる。特に、新エネルギー自動車の重要部品産業に対する監督管理を強化して、その協調的な発展を促進する。

 万鋼科学技術部長は、世界的な自動車産業構造の調整は中国の新エネルギー自動車開発にチャンスをもたらしていると指摘した上で、2015年に国は新たな石油消費関連法規を施行し、電気自動車は交通用エネルギーの類型転換を進める根本的な方法になると表明した。

 (中国石化新聞網 9月16日)