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中国
【石油・天然ガス】

発展改革委員会、石油製品1トン当たり500元の値上げを決定 (2007/11/01)
2007/11/26
中国【石油・天然ガス】

10月31日、国家発展改革委員会(NDRC)は通達を出し、11月1日からガソリン、軽油及びジェット燃料油の価格をトン当たり500元引き上げることを決定した。

 このところ国際油価の大幅な上昇が続き、10月29日、ニューヨーク原油先物価格は1バレル93ドルを突破、国内石油製品価格と原油価格の逆ザヤの激化に起因する需給ギャップは日増しに顕著になっている。このため、政府は国内石油製品の供給を確保し、省エネルギーを促進すべく石油製品価格の適度の引き上げを決定した。ガソリンの全国平均小売基準価格はトン当たり5,480元から5,980元に、軽油は5,020元から5,520元に引き上げられる。変動幅の上限を8%とした全国平均小売価格はガソリンがトン当たり6,460元、軽油は5,960元になり、リッター換算だと、ガソリンが0.4元、軽油は0.46元の値上げになる。これに応じてLPGの出荷価格も引き上げられる。また、政府は化学肥料以外の工業用天然ガス出荷価格と自動車用天然ガス販売価格を適度に引き上げることも決定し、それによって天然ガス価格と代替エネルギー価格の差額を縮小し、工業用ガスの過度の拡大や自動車用ガスの盲目的な発展を抑制することになる。

 一方、中国石油天然ガス集団(CNPC)、中国石油化工(SINOPEC)の2大集団は石油製品の増産に尽力しており、石油製品の輸入も手配して、石油製品の供給確保に努めている。

 石油製品価格の値上げによって、鉄道貨物、民間航空、自動車輸送等のサービス価格や料金も適切に調整されるが、市民生活への影響を避けるため、鉄道旅客輸送、都市公共交通、農村のバス輸送や民生用天然ガス価格は据え置かれる。同時に、農業、林業、漁業、都市公共交通や農村のバス輸送、タクシー業界には補助金が交付される。

 今年1〜9月期の消費者物価指数は4.1%上昇したが、NDRCは、今回の石油製品の値上げは月間の消費者物価指数の上昇率を0.05ポイント押し上げると見ている。直接的な影響は限られているものの、NDRCは値上げの連鎖反応を抑えるため、各クラスの価格主管部門に対し、石油製品に対する監督・検査を強化し、価格政策の不履行、風説によって民衆を惑わすことや、買いだめ、売り惜しみ、便乗値上げなど市場秩序を攪乱する行為を断固摘発して、石油製品市場の安定を維持するよう求めている。

(中国石化新聞網 11月1日)