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【石油・天然ガス】

PetroChinaが西気東輸二線のルートを確定 (2007/11/01)
2007/11/26
中国【石油・天然ガス】

中国石油天然ガス股フェン公司(PetroChina)の昨日の発表によると、西気東輸二線のルートが基本的に確定し、同社の西気東輸二線プロジェクトの事業化可能性研究はすでに政府からの認可を得た。このパイプラインは外国からのガス源を主とする天然ガスパイプラインとしては中国初。

 PetroChina企画計画部の関係者によると、西気東輸二線は新疆のホルコスを起点に、西安、南昌を経て、南は広州、東は上海まで、途中、新疆、甘粛、寧夏、陝西、河南、安徽、湖北、湖南、江西、広西、広東、浙江、上海の13省・自治区・直轄市を経由する。本線は全長4,859km、支線を加えると総延長7,000kmを超える。本線の輸送規模は年間300億m3、2008年には全線着工する計画。PetroChinaの単独出資により建設し、2010年には完成する。

 PetroChinaによると、新疆から上海までの西気東輸一線は2004年に完成し、年間ガス供給能力は現在120億m3以上。西気東輸二線によって第二のガス供給ルートが開かれれば、ガス供給の安全性と信頼性が高まる。

 西気東輸二線パイプラインのガスは主にトルクメニスタン、カザフスタンなど中央アジア諸国から供給され、国内のガス源は予備・補充用となる。PetroChinaは今年7月、トルクメニスタンとの間で合意文書に調印し、中央アジア天然ガスパイプラインを通して年間300億m3の天然ガスを輸入することになった。西気東輸二線パイプラインへはホルコスから入る。

 PetroChina企画計画部筋によると、西気東輸二線パイプラインは中国の石油・天然ガス供給のセキュリティを確保する重要な基幹プロジェクトであり、中央アジアと中国の経済発展地区である珠江デルタ及び長江デルタを結ぶとともに、タリム、ジュンガル、ハミ・トルファン並びにオルドスの天然ガス資源とを繋ぐネットワークとなる。中国のエネルギー構造を改善し、天然ガスの供給を保障し、省エネ・排出削減を促進し、ウィン・ウィンの国際エネルギー協力を推進するなど極めて大きな意義を担う。

 PetroChinaは目下、パイプの直径、圧力など技術計画案や市場配置計画、施工材料、鋼管製造、施工機材など具体的な技術研究を進めており、今年10月末には事業化可能性研究が完了しているだろう。

 西気東輸二線パイプラインが完成すると、中国の一次エネルギーに占める天然ガス消費の比率は1〜2ポイント上昇し、天然ガスが年間7,680万トンの石炭に取って代わることで、二酸化硫黄166万トン、二酸化炭素1.5億トンの排出削減が可能になる。因みに、第11次5ヵ年規画は、一次エネルギー総消費量に占める天然ガスの比率を5年内に2.5ポイント引き上げ、2010年には5.3%にするとしている。

 (中国油気管道網 11月1日)