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【新エネルギー】

投資過剰で「厳冬期」に入った中国新エネルギー産業 (11/11/24)
2011/12/7
中国【新エネルギー】

 多結晶シリコンや風力発電などの新エネルギー産業はこれまで暴利を貪るホットな産業であったが、今や投資過剰など一連の問題に直面し、そのため新エネルギー産業は「厳冬期」に入っている。

 10月18日、尚徳電力(サンテック)が「破産を申請した」との情報が突然流れ、業界を震撼させたが、同公司は直ちに否定した。尚徳電力だけではない。江西賽維LDK太陽能高科技有限公司が「破産・保護を申請した」という情報が流れたが、同公司も直ちに反駁した。「破産」という言葉には、9月初めの米国Solyndraの破産申請を連想せずにはいられない(1ヵ月の間に太陽光発電企業3社の破産が生じた)。

 中国国内の太陽光発電産業の不景気は誰の目にも明らかであるが、もう一つの新エネルギーの寵児である風力発電もまた、需要が著しく減少しつつある。加えて、熾烈な競争のため、風力発電機の建造価格は2008年の6,500元/kWから、今では3,000元/kWに下がり、利益は極めて薄い。それにも関わらず、多くの風力発電機が滞貨の山となっており、販路のあてがなく、売れたとしても代金回収は困難である。華鋭風電や金鳳科技のような大手でさえも、利益が大幅に下がり、在庫が高止まりしている。

 太陽電池や風力発電機は滞貨の山となり、資金チェーンは逼迫。かつては星のようにきらめいていた新エネルギー産業は、生産停止や破産の危機に瀕している。

 新エネルギー産業に冷や水が浴びせた2つの大きな原因が生産能力過剰と産業の伸び率の急減速であることは明らかである。その他にも、政府が新エネルギー産業に対する情熱を失ったことにも関係がある。今や政策は産業の監督管理や規範に重点が移っている。第11次5ヵ年規画期の狂熱的な猛進を経て、新エネルギー産業は、内外において極めて困難な調整の時代に入っている。

 (半月談網 11月24日)