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アジア
【石炭】

インドが今後世界の石炭輸入の主力に (11/11/28)
2011/11/28
アジア【石炭】

 インドの石炭不足がますます拡大していることは、全世界の常識になっている。2013/14財政年度にインドは日本に次ぐ世界第2位の石炭輸入国なる公算であり、輸入量は2013年1.6〜1.65億トンに達すると予想される。

 IEAが先日発表した《2011年世界エネルギー展望》の予測によると、インドの石炭消費量は将来倍増し、米国に代わる世界2大石炭消費国になる。2020年以降には世界最大の石炭輸入国になる。

 石炭はインドのエネルギーの主要な柱であり、全国の電力の68%を石炭に依存している。インドの総発電量は、中国、米国、日本、ロシアに次いで世界第5位であるが、1人当たりの発電量は704kWhに過ぎず、世界第105位である。インドでは4,040万人が未だに電力を使用することができないままである。インド政府は2012〜2017年に1億kWの設備を増やすことを目標としているが、これは現有の発電能力を倍増させるのに等しい。

 インドのエネルギー生産の増加を支える鍵は、石炭生産の加速である。インド地質探査局の見積もりによると、現在インドの確認済み石炭埋蔵量は1,140億トン、全予想埋蔵量の40%を占める。インドの石炭生産は、環境クリーンライセンスや投資制限によって制約されている。2011/12財政年度におけるインドの石炭生産量は10.55億トンに達し、2016/17財政年度には10.55億トンに達する見通しであるが、不足を補うには依然として輸入に依存しなければならない。

 現在インドの国有セクターと私営企業はいずれも、オーストラリア、インドネシアやモザンビークにおいて石炭探査権の獲得に努力している。オーストラリアのメディアによると、インド企業は昨年、オーストラリアの石炭産業に25億ドル近くの投資を行った。

 (中国化工報 11月28日)