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【新エネルギー】

新エネルギー発電設備の外資出資比率制限が撤廃 (12/01/04)
2012/1/12
中国【新エネルギー】

 1月30日より、外資の中国国内産業投資は発展改革委員会と商務部が先日公布した《外国投資産業指導リスト》2011年改訂版に従うことになる。同リストを見ると、新エネルギー発電設備等の分野で外資出資比率の制限がすでに撤廃されている。また、外資の投資「奨励類」からポリシリコンと石炭化学が削除されている。

 今回の2011年改訂版を2007年版と比べると、奨励類が増加し、制限類と禁止類が減っていることが分かる。特に注目されるのは、新エネルギー分野への外資導入が奨励され、新エネルギー発電設備等の分野で外資の出資比率制限が撤廃されたことである。出資比率条件のある項目は旧版よりも11減った。このことは様々な業種で外資への制限が緩和されていることを示している。しかし、中投顧問の新エネルギー産業研究員である蕭函氏は、「中国の新エネルギー企業はコスト、ブランドや本土化等の面において、外資が太刀打ちできない優位を占めている」とし、また、国際経済情勢も複雑であることから、2012年に外資が中国市場への投資に対して慎重になるとの見方を示した。

 一方、自動車製造、ポリシリコン、石炭化学など多くの業種が外資の「奨励類」から削除された。アナリストによると、これはローエンド・汚染産業の生産能力過剰や重複建設を抑制するためと見られる。蕭函氏は、「奨励類」からポリシリコンと石炭化学が削除されたため、補助金や優遇税制その他の優遇措置も徐々に撤廃されるとの見方を示し、「一方ではポリシリコンや石炭化学の企業経営圧力を増すが、他方ではこれら産業の生産能力過剰を抑制することになり、産業秩序を規範化し、健全な発展を推進する上で有効だ」と述べた。

 外資「奨励類」に新たに追加された項目には、廃棄電器電子製品、機械電気設備、電池回収処理、新エネルギー自動車部品、IPv6次世代インターネットシステム設備、EV充電ステーション、ベンチャー、知的財産権再生可能エネルギーや、オイルシェール、オイルサンドなど非在来型石油ガス資源探査開発などがある。

 (奥一網 1月4日)